宮崎県宮崎市、フェニックスシーガイアリゾート。
ここにはタイプーケットより贈られた最上のSPA、パンヤンツリーがある。
シーガイアホテルの39階に降り立つと、音楽と香りに包まれた幻想的な空間が広がり、足を踏み入れるだけで、心がほろっとするような心地よさと前評判以上の期待感が膨らんだ。
初めに通されたのは、オリジナルオイルや小物など物販の置かれた部屋のソファ。
ここでコースを選択する。
この日私が受けたのは、陰陽メニュー「水」に、ボディトリートメントを延長した3時間コース。
さすがは、世界ブランド。
使用するオイルやスクラブは五行論に基づいて構成されており、ボディトリートメントも5種類の手技から選択できる。
選択肢が多というのは、めんどうというより、自分自身と向き合い、本当に必要なものを見つけることが出来るため、マッサージにおいてはより素晴らしい効果をもたらしてくれる手段となる。
私も自分の身体と相談しながら、楽しく悩んで選択させてもらった。
そうして、トリートメントルームに移動。
バス、足湯用のソファ、トリートメントベッドなどが、広くとられたスペースにゆったりと配置され、大きな窓からは開放的な海の景色が眺められる。
贅沢な想いで着替えをすませ、足湯をしたら、トリートメント開始。
スクラブは植物やフルーツを使用したやさしい肌ざわりで、眠気をさそう。
海外SPAには多いが、トップレスの状態で胸までしっかりトリートメントされるので、本当に全身がほどけてゆくようだ。
トリートメントも、安定したリズムと手技で硬直した筋肉が弛んでゆくのがわかる。
ちなみに私は、スポーツマッサージを選択。パンヤンツリーでは一番圧の強いトリートメントだそうだ。
ここまで豊富なメニューで、さらに手技を使い分けるとなると、大変な時間をかけて技術研修がなされているのだろう。
最初はどこからか憧れのパンヤンツリーに就職してやってきたセラピストかと思ったが、宮崎の方だった。
このクオリティなら、いわゆるセラピストによる当たり外れということはなさそうだ。
うつらうつら夢心地の中、気がつけばトリートメントが終了。
着替えをすませ、名残惜しさに後ろ髪を引かれながら、リラクゼーションラウンジに案内された。
天蓋付きベッドに横たわり、余韻の中で出された果物とドリンクを頂く。
残念ながら私がトリートメントを終えた頃には、陽が沈み夜となってしまっていたが、明るいうちは、やはり目の前に海を望むことができるようだ。
SPAというのは、自然と共同した空間がさらに安らぎをもたらすものだと、改めて感じさせられた。
世界ブランド、パンヤンツリーはやはり世界のパンヤンツリーである。