アーヴィン ラズロ, Ervin Laszlo, 吉田 三知世
叡知の海・宇宙―物質・生命・意識の統合理論をもとめて

ハンガリー出身の天才ピアニストといった異色の経歴を持つ、物理学・システム哲学の研究者・ラズロ博士による本。
量子力学、宇宙論、生物学、意識研究の各分野におけるさまざまな最新の研究成果を紹介しつつ、古来、インドの神秘思想においてアーカーシャ(虚空)として語られてきた、宇宙のありとあらゆる事象を記録する不可視の情報場(次元)を、現代科学の「量子真空」(ゼロ・ポイント・フィールド)という微細なエネルギーの海として捉えた宇宙と生命のヴィジョンを展開。映画「地球交響曲(ガイアシンフォニー)第五番」(龍村仁監督)でも、万物の相関性・一体性に基づいた社会創造の理念として登場し、話題になるなど、かつて孤高の理論といわれた賢人・ラズロ博士の考え方が、最近では、新たなムーブメントとして、再び注目を集めはじめている。個人的にもオススメの一冊。

【目次】
第1部 包括的な万物の理論をもとめて
   現代における意味のある世界観
   謎と寓話—次に起こる科学のパラダイム・シフト
   現在の謎—概要の一覧
   宇宙の記憶を探る ほか
第2部 “情報体としての宇宙”を探検する
   生命と宇宙の起源と運命
   人間の意識と宇宙の意識
   宇宙的なヴィジョンの詩