この間の「ホーキング、未来を語る 」や「ホーキング、宇宙のすべてを語る 」では、まだ難しい、イメージがわかないと思ったら、ぜひこのマンガを読んでみてください。


ちょっと古いマンガで手に入りにくい本なんですが、宇宙の始まりや「ひも理論」なども分かりやすく書かれています。そして、マンガといっても、監修者は上記の2冊の本の訳者である佐藤勝彦東京大学教授なので内容の確かさは折り紙つきです。


分かりやすいのに、知れば知るほど、分からないことが増えていく。だからもっと知りたくなる。それが宇宙論の魅力なのでしょう。その取っ掛かりが欲しいけれど、なかなかめぐり合えていないと思っている方にぜひトライしてみてもらいたい一冊です。アマゾンなどの書店で中古本が手に入ります。


バカボンパパ


題名: 天才バカボンパパの最新宇宙論探検

著者名: フジオプロ+長谷邦夫

監修者: 佐藤勝彦 

発行所: 同文書院

定価: 1165円+税

従来まで未公開だったNASA所蔵のアポロ計画やジェミニ計画の高解像度写真の写真集.文字はあまり多くないので原著で読まれるのも良いかもしれません.


私事ですが,仕事を一緒にしていた NASA ゴダードスペースフライトセンター のあるスタッフの方が定年退職の際にこの本を私に贈って下さいました.「ワシントンDCから東京への帰国フライトの機内で,読んで,見て,感じて欲しい」と言って.


おかげで,10時間以上のフライトの間,この本によって,私は月面へのフライトのような錯覚に陥り,一睡もできませんでした.

ロケットによる打上げのシーンから始まり,月面着陸,そして,地球への帰還,という写真構成になっており,自分がそこにいるリアリティを感じます.私の元気の素の一冊です.


著者の公式サイト では,写真のプリントサービスなどの情報が掲載されています.


原著

“Full Moon”

Publisher: Alfred a Knopf

ISBN: 0375406344


題名: 『フル・ムーン』

著者名: マイケル ライト(Michael Light

訳者名: 檜垣 嗣子

出版社: 新潮社

ISBN: 4105385011

定価: 4,935円(税込)

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fullmoon

宇宙に行ってみたい!と考えた場合,具体的にはどうすればいいのでしょうか?

現時点では,主に3つの方法があると私は思います.


第一に,宇宙飛行士に募集することです.日本においては,宇宙航空研究開発機構( JAXA が募集を行い,自然科学系の大学学部卒業以上であれば応募の資格があります(19982月時点での募集要項 ).スペースシャトルに乗って国際宇宙ステーションに行くことになります.但し,現在8名の日本人宇宙飛行士が活動していますが,19992月に古川・星出・山崎(旧姓 角野)の三氏が宇宙飛行士候補者に選抜されて以来,宇宙飛行士の募集は行われていません.


第二に,民間の宇宙旅行会社にフライト代を支払い,乗客として宇宙に行くことです.米国のスペースアドベンチャーズ社 は過去に3名の民間人の宇宙飛行を実現させた実績があり,4人目として日本人の榎本大輔氏 が予定されています.ロシアのソユーズロケットに乗って国際宇宙ステーションに行くことになります.地球を離れてから機関するまでの期間は約10日間で,費用は20数億円です.


第三に,自分で宇宙に行くための宇宙機を創り,それに乗っていくことです.日本では,ライブドア社の堀江氏がロシア製の宇宙機を活用した独自の宇宙旅行構想を発表して話題になりましたが,国家宇宙機関によらない民間での宇宙機開発の様々なチャレンジが世界中で行われ,宇宙飛行のコンテストなども行われています.その中でも最も有名なコンテストのひとつがX PRIZE であり,2004104日に,初の民間組織での有人弾道宇宙飛行が実現しました.現状,高度約100キロメートルまで到達できる技術が確立されており,今後,更に遠くまで行くことができるようになれば,自由な宇宙飛行を楽しむことができるでしょう.なお,国際宇宙ステーションの高度は約400キロメートルです.


しかし,どのような方法で宇宙に行くにしても,宇宙飛行を含めた宇宙についての予備知識は必要でしょう.国際宇宙ステーションの軌道や宇宙機の誘導制御システムの仕組みなどの難しい理論だけでなく,もっと我々にとって身近でありながら疑問に思っていること,例えば,睡眠のことや,シャワーのこと,自由時間の過ごし方など,知っておくと良いことは数多くあります.


この本は,NASAの宇宙飛行士として3度スペースシャトルで宇宙飛行をした経験し,356時間の飛行記録を持ち,現在はプロの講演者として活動されているR・マイク・ミュレインによって執筆されたものです.彼自身が数多くの講演会にて講演した際に受けた様々な質問が500項目に整理されています.本文から,質問の例を以下に幾つか抜粋します.


・どうして宇宙飛行士は宇宙遊泳をしているときにシャトルから落ちないの?

・スペースシャトルは月まで飛べるの?

・宇宙で重病になったらどうするの?

・宇宙では背が高くなるの?

・歯に詰め物がしてあっても宇宙飛行士になれるの?

・宇宙飛行士になるのはどんな学歴が必要なの?

・宇宙飛行士も生命保険に加入できるの?


彼はスペースシャトルに搭乗した宇宙飛行士なので,スペースシャトル以外の宇宙機には必ずしも当てはまらない答えも幾つかありますが,宇宙飛行についてのあらゆる質問と答えが幅広く書かれている点で,数ある宇宙本の中でもユニークな1冊だと思います.また,宇宙飛行に興味がないとしても,純粋に宇宙に興味がある方には一読をお勧めする一冊です.


この本を読んだ後に,原著にチャレンジされるのはいかがでしょう?

“Do Your Ears Pop in Space? And 500 Other Surprising Questions About Space Travel”

ISBN: 0471154040

(日本語訳本には日本人宇宙飛行士の若田氏のインタビューが掲載されています)


なお,マイク・ミュレイン氏の本としては,『宇宙からオーロラは見えるの? -宇宙飛行士が答える380の質問』(ハヤカワ文庫)も出版されています.


R・マイク・ミュレイン公式ウェブサイト

http://www.mikemullane.com/

R・マイク・ミュレインに関するNASA公式ウェブサイトサイト

http://www.jsc.nasa.gov/Bios/htmlbios/mullane-rm.html


題名: 『宇宙飛行士が答えた500の質問』

著者名: R・マイク・ミュレイン(R.Mike Mullane

訳者名: 金子浩

出版社: 三田出版会(現在は出版文化社にて販売)

ISBN: 4883381536

定価: 1,575円(税込)

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500question

前にも一冊紹介しましたが、宇宙論に関する世界的権威スティーブン・ホーキング博士の最新著作を紹介したいと思います。今回は著名なサイエンスライターであるレナード・ムロディナウ氏との共著となり、さらに素人にも理解しやすい本に仕上がっています。


テーマは今回も、「なぜ私たちや宇宙がこのように存在しているのか?!」


この究極的な疑問に対して、古代ギリシャのアリストテレスやプトレマイオスから始まって、ポーランドのコペルニクス、ドイツのケプラー、イタリアのガリレオ、イギリスのニュートン、そしてスイスのアインシュタインと、歴史上の偉大な科学者・哲学者の業績を踏まえながら、この宇宙のルールのうち“分かっているものすべて”をイラストを交えながら素人にも分かりやすく紹介してくれています。


ホーキング博士の本といえば、世界中の750人に1人が読んだと言われる前作『ホーキング、宇宙を語る』(原題:“A Brief History of Time”)が有名ですが、本書の原題が“A Briefer History of Time”となっていることからも分かるように、以前にもましてコンパクトに宇宙の“すべて”を教えてくれます。


もちろん、前作の時代から進歩のあった「ひも理論」や「まく理論」など、最新の宇宙論についても言及されていますので、今の人類がどこまで宇宙のことを分かっていて、どこがまだ分かっていないのかを知るのには最適の一冊(特に素人にとっては)だと言えるでしょう。


理論上は存在が確認されたり実現可能だと言い切っているけれども、実際にはこの世の誰もが身をもって体験することができず、究極のところ神様にしか分からない宇宙論の世界。そんな人間の英知を超えたミステリアスな部分に、自然と我々の好奇心と挑戦心が駆り立てられてしまうのでしょう。


はっきりいって難しいし一度読んだだけでは完全には理解できません。


でも,、その分からないところがまた楽しくてたまらない。


そんなウズウズするような“究極の読書”をしたい人にお勧めの一冊です。


題名: 『ホーキング、宇宙のすべてを語る』

著者名: スティーブン・ホーキング

訳者名: 佐藤勝彦

発行所: ランダムハウス講談社

定価: 1800円


ホーキング

あなたが飛行機に乗るとき、命を預けたいと思うのは人間の「パイロット」ですか?それともコンピュータによる「オートパイロット」(自動操縦)ですか?


一般に“人間が操縦の主導権を握ろうとするときに航空機事故は起こりやすく、事故の約7割は人間のミスにより発生している”(本書解説より)と言われています。であるならば、我々の命を守るためにはコンピュータを完全に頼りきり、オートパイロットでずっと飛び続けたほうが安全だと言えるのかもしれません。


実際、1994年に名古屋空港で起きた中華航空機事故では、パイロットがオートパイロットに逆らって無理な操縦をしたために悲劇的な結果となりました。また、1996年に福岡空港で起きたガルーダインドネシア航空機事故は、もしパイロットがオートパイロットにすべてを任せて離陸していれば発生しえなかった事故だとも言われています。


本書は、そんなコンピュータと人間の関係性に焦点を当てつつ、世界最大の航空機メーカーである米ボーイング社を凌ぐまでに成長した欧州のエアバス社の強さの秘密を解き明かしています。米ボーイング社は、その設計思想の中心に人間を置く“Human Centerd Design”であるのに対し、欧州のエアバス社はコンピュータを中心に置く“Computer Centerd Design”を採用しました。そんな決してアメリカの真似をしない誇り高きヨーロッパの精神こそが、現在のエアバス社の成功を生み出す原動力だったと言えるのかもしれません。


この本を読めばハイテク航空機が操縦できるようになる!わけは決してありませんが、最後の最後に頼るべきは人間なのか、それともコンピュータなのか、その問いにヒントを与えてくれる貴重な一冊です。


飛行機に乗るのが好きな人にも、飛行機に乗るのが怖い人にもお薦めの一冊です。



エアバスの真実


題名: エアバスの真実~ボーイングを超えたハイテク操縦~

著者名: 加藤寛一郎

発行所: 講談社

定価: 840円

「プラネタリウム」って自作できるんですね。これなら僕も。。。なんて思ってみたものの、読んでみて、それは僕には絶対無理!と思いました。それは工学的に難しいとかそういうのでなくて、これほどの情熱は、とても真似できないと感じたからです。


本書は、410万個の星を映し出すプラネタリウム「メガスターII」を自作した大平貴之さんのプラネタリウムと格闘した25年間を克明に記した半生記です。


幼い頃、初めて触れたプラネタリウムの印象から始まり、ロケット製作を経て、再度プラネタリウムに挑戦するところからが本番です。プラネタリウム本体だけでなく、その部品を作る機械まで自作してしまうのだから、すごいものです。それを各地で上映し、観客の反応や要望を次々に反映して、よりよりプラネタリウムに改良していく様が特に印象的でした。


普通のプラネタリウムが映し出す星の数は、1万から2万個だそうです。それと比較すれば、410万個という数字がいかにすごいものか分かると思います。最近星空を見上げていないなと言う人にお勧めです。これを読んだら、メガスターIIの映し出す星空はもちろん、本当の夜空も更に見上げたくなりますから。



題名: プラネタリウムを作りました。

著者名: 大平貴之

発行所: (株)エクスナレッジ

定価: 1800円+税

”ホーキング”


科学に関心の薄い人でも、この人の名は一度は聞いたことがあると思います。難病に冒されながらも驚異的な頭脳で宇宙の神秘を次々に解き明かしてきた天才科学者です。


本書は、この車椅子の天才科学者、スティーヴン・ホーキングが易しく我々に語りかける最新の宇宙論の解説書です。ただ”易しい”と言っても、”M理論”や”虚時間”など、一読しただけでは全然理解できない話ばかり(僕自身、半分以上理解できませんでした)。それでも読みすすめてしまうことが、本書や宇宙論の魅力を示しています。


我々の眼には見えないだけで、実は、この世界が11次元の世界でなりたっているなんて聞かされるだけでも、なんで?空間と時間以外の他の7次元はどうなっているの?などなど次々と興味が沸いてくること思います。それに応えるように、例示やイラストが多く使われているので、難解な理論も分からないなりにも分かった気になれます。


ホーキングの宇宙論に興味を持っている方だけでなく、ブラックホールやタイムマシンといった日頃聞きなれた言葉の理論的な裏づけを知ってみたいと思っている人もお奨めです。



題名:ホーキング、未来を語る

著者名:スティーヴン・ホーキング

訳者:佐藤勝彦

発行所:アーティストハウス

発売元:角川書店

定価:2500円+税




NO BORDER というテレビコマーシャルをご覧になったことはありますよね。そのコマーシャルのとおり、宇宙から地球見れば、国境線は見えません。代わって見えるのは、地図には表されない、様々な態様をしたダイナミックな地球の姿です。


画面一面の大砂丘群、曲がりくねる山脈、緑の森を蝕む開拓地、そんな地球の姿をビジュアルに見せてくれるのが、この本です。


 こんなところでも砂漠の隊商は通り抜けられるのだろうか?

 洪水が起こるたんびにこんなに水没しるというのなら、人はどうやって生活したらよいのだろう?

 地球って案外しわくちゃなんだな。

 こんな宝石ちりばめられた海でスキューバダイビングをしてみたい。


自分がその場に立った気分になって、読みすすめてください。30分で世界一周旅行ができた気分になります。普通の地図じゃ物足りない方、今度辺境地域に旅行行ってみようかなと思っている方にお奨めです。



題名: 地球の素顔 Fantastic Earth

発行所: 小学館

定価: 3800円+税


もっともっと地球の姿を見たい人は、ここをクリック。

宇宙航空研究開発機構 地球観測利用推進センター 「地球が見える」 http://www.eorc.jaxa.jp/

グーグル・アース(英語) http://earth.google.com/

宇宙の未来を切り開くのは何も有名な科学者や大企業ばかりじゃない!


これはビジネススクールを卒業した3人の若者が、大手の宇宙航空企業を相手に正々堂々戦いを挑んだ物語である。


舞台となっているのはオービタルサイエンス社。地上の発射台からではなく、ロケットを飛行機の下にぶら下げて上空で切り離すという画期的なペガサス・ロケットの開発に成功し、世界を驚かせたアメリカの宇宙ベンチャー企業である。


そのオービタル・サイエンス社が社運をかけて次に挑戦したのが低軌道衛星通信ビジネス。小型のロケットでも十分到達可能な高度数百キロの上空に何十個もの小型通信衛星を配置し、世界中に格安の衛星通信サービスを提供して、地上の通信ビジネスに戦いを挑もうという野心的な計画だ。


技術的に難しいかといわれるとそうでもないのかもしれない。ただ、ビジネスとして成功させるため、さまざまな出資者や利害関係者が、コストやスケジュール、人的リソースなど、次々と制約条件を出してエンジニア達を極限まで苦しめてゆく。また、背後からは大手の宇宙航空企業が、その豊富な資金力と技術力を背景に、同じく低軌道衛星通信ビジネスに触手を伸ばそうとしていた。


果たしてオービタルサイエンス社は、この野心的宇宙ビジネスを成功に導くことができたのだろうか。


科学者でもエンジニアでもないけど、宇宙ビジネスに挑戦してみたいと思っている人にはぜひ読んでみてほしい一冊だ。


衛星ビジネスウォーズ


題名:衛星ビジネスウォーズ~大を制した宇宙ベンチャー~

著者名:ゲイリー・ドルシー

訳者:高橋裕子

発行:日経BP社

定価:2500円+税


東京だけでなくシンガポールまでも氷河で覆われた地球を想像できますか?はるか昔、化石時代の更にその前、地球のすべてが氷で覆われた時期がありました。そんな大胆な仮説を、長年の現地調査から解き明かそうとする地質学者の取り組みを描いた一冊。


アフリカのナミブ砂漠やカナダ北部のツンドラ地帯、そんな地球の秘境で古い古い時代の岩石を見つけては、含有物や磁性をもとに、何億年もの昔の世界を再現していきます。凍てつく海、灼熱の大地、降り止まぬ雨。ほんの少しの変化が地球の姿を荒々しく変えていきます。


温暖化が進んでいるといわれる今日この頃。もしかすると今も地球にとっては大転機にあたるかもしれません。その結果、地上に暮らす生物も、その昔の大凍結期がそうだったように、様変わりしてしまうのかもしれません。


地球も決して不変ではなく、生きている存在だということが分かります。宇宙の誕生から130億年、地球の生成から46億年、今なお変わり続ける宇宙の神秘に興味をお持ちの方にお奨め。



題名:スノーボール・アース

著者名:ガブリエル・ウォーカー

監修者:川上紳一

訳者:渡会圭子

発行所:株式会社 早川書房

定価:1900円+税