最近は日常が良い具合に忙しく、息子に語りかける以外には

見えない世界について考えることはほとんどなかった。

早寝を心掛けるようになったものの、早起きは実現できない

ままだという軽い悩みを抱えつつ、就寝準備に取り掛かっていた。

 

夫が歯磨きをしながらつけたTVで、先日の痛ましい事故のニュース

が流されていた。

私は自主的にTVは見ない。

 

幼稚園バスに取り残され、熱射病で亡くなった3歳の女の子。

説明会で声を振り絞って話す女の子の父親。

空になった水筒。

自分で脱いだ服。

泣き叫ぶ他の保護者。

感情の乱れを感じない園長や副園長の説明。

弁護士から言い間違いを指摘されて笑う園長。

 

うっかり見るんではなかった。

涙が止まらない。

怒りが止まらない。

 

久しぶりに苦しみの感情が刺激されてしまった。

私の心の奥には不発弾のように苦しみの塊が埋まっていて、

感情の揺さぶられが原因で時々暴発しそうになる。

 

かつて、一番苦しかった時に私を更に苦しめた人たちの言動の証拠となる

メールを私は故意に保存している。

また、反対にその時に私を救ってくれた方々のメールも保存している。

そして今回見て思い出したのだけれど、息子がこの世にいてくれた時の

何気ない息子関係のメールも残してあった。

 

そういうメールをランダムにたくさん読んでみた。

怒りや悲しみ、過去の何気ない幸せ…

自分の過去によって無茶苦茶に自分の心を振り回してみて、

自分でも何をやっているんだろう…

なんて思いながら深夜に突入。

 

やり方はともあれ、少し落ち着いてきた。

そして改めて思った。

私の人生は、数年のくすぶりを経て、息子が私に望んでいたようなものに

近づいてきているじゃないか!

これには色んな方との出会いや、サポートのおかげがとても大きい。

 

天使となった女の子のご両親には、これからも苦しみが続いてしまう。

ご自分たちに非が無くとも、どんなに周囲がサポートしようとも、我が子を

亡くした親の苦しみは直ぐに癒えるものではない。

せめて、私がご縁を頂いたような方々に出会えて欲しい。

できれば、私よりずっと早くに、ずっとたくさんの方々と。

そして、非がある者達には可能な限りの社会的制裁を!

 

遠く離れた、痛みを知る者の一人として、深い共感を捧げたい。