恋のバカンス カトリーヌスパーク1962
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バカンス映画

no.2

ちゃんと前向いて運転しろよ。ブルーノ。

オムニバス第1話


コンバーチブルがスクリーンを駆け抜ける
バカンスという一瞬の時とみちを疾走する
「追い越し野郎」というロードムービーの主役として
「愛は難しく」の第1話。スパークの「楽園のサンダル」となって
「狂ったバカンス」で日常の象徴として。

決して終わらない60年代を走りつづけている。


イタリア人のけだるいツイスト。そりゃ、バックがカンツォーネだもの。

中年男は
海岸の夕陽のなかに沈み込む。
踊り狂う若者。
夕陽に投影されるインディアンの行列と
楽し気な歌とコーラス
「ブリジットバルドーのマーチ」


さて、これはこれは
予算節減2本同時撮影のいさぎよさ。
ひとり踊るスパークのファッションは、
おおっ「太陽の下の18歳」まんまじゃないか!

主人公を除くメンバーも同じだけど
太陽の下のニコラはピエロと名のり
太陽の下のあの「憎き」カプッチも
そしてデブのメガネもそこに。
そしてきわめつけ、
イタリア人の、ああ!!なんとリズム感のないツイスト!!


バカンス

太陽の下の18歳

1962年、バカンス!そしてバカンス!!
イタリアの「青春映画」がここに咲く。
書くに値しないストーリー。
さあ音楽!
スクリーンの夏って、こんなもの?
静かに通り過ぎる
なんて、分かりやすい!!
美の細胞の生命力だ。
スパークの「若さの肢体」だけじゃない、
大勢の無名俳優達すべてに
一人ひとり、人生のひとカケラだけに滲みだす、みずみずしさ。
ああ!おやじ顔の若者たちよ!
彼等が所有した 1962年というたった一瞬の夏!!


バカンス02

透明な夏

 夏が行方不明
キミの夏なんかじゃない。
わたしだけの「あの夏」のこと。
あの時もし17才だったら、と思う。
ニコルとニコラの白いバカンス
陽差しはあくまで白、
透明フィルムに記憶が溶ける
イスキアの砂浜ははるか遠い
夏の失踪。


恋のバカンス1962