すやすやと眠る彼の寝顔が大好きで
いくら寝相が悪くても
上に乗っかられても
蹴られて殴られても
ベッドから押し出されても
すやすやと眠る彼の寝顔が大好きで
それだけで
別にいいや、って
安らかにお眠りくださいって
骨組みが固い黒い長椅子に寝て、
身体中痛くて眠りが浅くても苦じゃない
ケンカした日は一緒に寝たくないって言う
ご飯も別々にしようって
うちはいつも泣きじゃくって、臆病者が言う自分は悪くないのにとりあえず謝る「ごめん」を何度も繰り返す
彼は一度怒りのボルテージが上がると自分の気が収まるまで止まらない
自分の非を認めない
うちが何か言おうとすると言葉を遮り上から覆い被せる
なにも言わせまいとする
だから何も言えなくなる
でも返事がないとまたもや怒り出す
うちは泣きじゃくる
鼻水噛む音がうるさいと怒られる
何かとため息を吐かれる
嫁と比べられる
だから低く見られるんだよ、子供なんだよ、と散々吐かれる
うちは泣きじゃくる
うちが悪かったときはいいんだ
でも向こうが悪いとき
結局はなぜかうちが悪くなっている
最後に「ごめん」の一言くらいあってもいいだろうに
それだけでだいぶ変わるのに
だから子供なんだよ、はどっち?
ボルテージが下がると自分の話をしだす
仕事の話になり、うちの話になり、
最後にはジョーダンを言ってくる
まったくもって笑えない
それで終わらせる
結局彼の怒りに付き合わされ、散々怒鳴られ、最終的になにも解決しないまま彼に終わらせられる
だからまたこうしてケンカが始まる
この前これでケンカしなかったっけ?
まだ続きがあったんだ。
ただ
全てが終わったとき
「おいで」
と
華奢だけど筋肉質な温かい身体で抱き締められる
ただそれだけで
うちのもやもやはほぼなくなってしまう
こうして最後は抱き締められて眠る
うちはもう囚われているのかな
うちの曖昧さと臆病がいけないのかな‥
大好きなのは変わらないのに

