体の痛みもすっかり取れて食欲がますます増大しているぜんきちです(;^_^A


額縁って聞いたら普通、賞状などを入れるアレを想像しますが

我々の間ではヤケがきついときに用いる用語になっています。

ヤケの軽いものは筋状に変・退色しているのですが、

きつくなってくると着物の縫い代に入っているところと出ているところが明確に

わかるほど色差があります。

それが額縁に入ったものの様であることからこの用語になったみたいです。


染料は青色が一番ヤケ安いのでこの反物も青色が退色してオレンジっぽくなっています。



京都の職人のひとりごと ~伝統工芸士・一級染色補正士・きもの職人ぜんきちの奮闘記~


上前の部分ですが、しっかりヤケちゃってますね~あせる

着物の状態のときって余程じゃないと分からないんですよね。(分かるほどになっていたら叫びなんですが・・・。)
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筆で立て筋の一番変色のきついところに青紫を塗って色差をなくしていきます。
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それからエアーブラシでぼかしながら立て筋の退色部を分からなくしていきます。
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縫い代と表の部分の色差をここまでぼかしたら表部分の退色部分に

青紫を刷毛とエアーブラシでかけていきます。
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ここまで色を掛けてやったら染料を定着させるのと発色させるために

軽く霧吹きで湿らせてやります。
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発色し終わったら完成ですビックリマーク
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横から見ても発色しているので違和感がないですね!!
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この作業を一反分(14メートル)行いましたニコニコ

色を掛けるごとにヤケが直っていくのは何回やっても楽しいもんですねビックリマーク


これでまた一つ着てもらえる着物になりました。めでたしめでたしにひひ


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