クリスマス会の最初は、希望者による演奏でした。
発表会のように堅苦しいものではなく、演奏したり聴いたりすることを気楽に楽しんでもらえたらという趣旨のものです。
「一番に弾いてくれるのは、Sちゃんです。きらきらぼしを弾いてくれます」
と紹介しましたが、Sちゃん恥ずかしがって出てきてくれません
2か月前からピアノを習い始めたSちゃん、
こんなにたくさんの人の前に一人で出て弾くことが想像できなかったのですね。
結局、ほかの人に先に弾いてもらって3番目に出てきてくれました。
2番目に弾いたお姉ちゃんも一緒に習い始めたばかりでとっても緊張していましたが、
がんばって最後まで弾けたのを見て少し安心したようです。
Sちゃん出てきて、ピアノのほうに向かいます。
あれ?キラキラな音が気に入ったエレクトーンで弾くことになってたのですが…。
前の二人がピアノを弾いたので、違うことをする勇気が出ないのですね。
「ピアノで弾く?どっちでもいいけど、これ、音気に入ってたんやんなぁ」
気を取り直してエレクトーンのほうに。
エレクトーンの椅子はSちゃんには高くて、体操教室に来たようによじ登らなくてはいけません
なんとかエレクトーンの椅子に座れましたが、やっぱり弾けません。
Sちゃんが最後の勇気を奮うまでの数分間、みんな温かい気持ちで待っていてくれました。
弾けば完璧
練習通りの立派な演奏。称賛。拍手。
ちゃんと自分の力で緊張の壁をよじ登り乗り越えたSちゃん。
人前で発表する自信がつきましたね!