病みかけた私を救ったのは、主治医の“普通の一言”だった
ある日、主治医と激しく衝突しました。
翌日から先生の態度は一変。今まで敬語すら使わなかったのに、急に丁寧すぎる敬語で話され、まるで分厚い壁を作られたように感じました。目も合わなくなり、「そのうち戻るかな」と思っていましたが、1ヶ月、2ヶ月と時間が経っても変わらないままでした。
看護師さんから「先生を変えてもらったら?」と何度か提案されました。けれども私は首を振りました。口は悪いし厳しいけれど、ずっと診てもらっていて信頼していたからです。できれば最期までお願いしたい、そう思うほどでした。だからこそ、冷たい態度にどんどん心が削られていったのかもしれません。
そんな日々が何ヶ月も続いたある日。
突然、先生が以前の口調に戻ったのです。けれど「また明日には壁を作られるかもしれない」と安心はできませんでした。
ところが翌日も、そのまた翌日も、前と同じ先生。
「やっと戻ってくれたんだ」と感じた瞬間、胸がいっぱいになりました。元に戻っただけなのに、とても優しく感じてしまって、「好きかも…♡」と思うほど。
その気持ちを相談していた人に話したら、
「DVの加害者と被害者の関係みたいで心配になる」と言われました。
「あんなに悩んでたのに、ちょっと普通に戻っただけでチョロすぎる」って笑われもしました。
実は以前にも、別件で「その考え方、DV被害を受けてる人みたいに麻痺してる」と指摘されたことがあります。
私は本当に危ない考え方をしているのでしょうか――。





