いつも思っていました。
「源氏物語」は平安時代のリアルな姿ではないと。
作者紫式部より遅れて生まれた菅原考標女。
「更級日記」を残しました。
彼女が生まれた時は既に「源氏物語」はベストセラー。
写本がなかなか手に入りませんでした。
その日記の中で
「光源氏のような素敵な男はいないし、
薫が浮舟を宇治に囲いその元に通うということはない」
著者は33歳で結婚する。
相手の6歳年上の貴族の男性は至って真面目。
他の女性の元に通うことはありませんでした。
いくら平安時代が一夫多妻制を認めていたからといって
すべての貴族の男性が
光源氏のようにあちこちの女の元に
通っていたわけではありません。
「源氏物語」、物語なのです。