いつから 母と娘の役割が 逆転していたかは よくわからない

 

 ただ 母のお腹にいる時から 私の心も 絶望と不安を 感じていた

 

 悪阻が酷かった母 妊娠中毒症になりかけていて 

 

 安定期を過ぎても 体調が悪かったようだ

 

 お腹の中にいる 赤ちゃんは 手に取るように お母さんの気持ちがわかる

 

 自分が 望まれているのかどうかも 潜在的に わかるのではないだろうか

 

 母親の気持ちを 絶えず感じて 

 

 実は 赤ちゃんなりに 必死にいろいろなことをしている

 

 母の役に立とうと お腹の中で 

 

 掃除をしたりしている そんな話を聞いたことがある

 

 私はエンパス 人の気持ちを察することに とても長けていた

 

 母の要求には 素早く反応し 母の喜ぶ娘を せっせと 無意識に 演じる

 

 自分の 本当の心の叫びを 心の海の底に 何度も何度も沈めながら…

 

 不安定で 厳格な 機能不全家族の中で 

 

 家庭内の問題を 解決するのも 私

 

 家庭内の調和と仲介を図るのも 私

 

 家族の 心理的なケアと捌け口も 私

 

 みな 私がやることは 当たり前だと 思っていた

 

 私の心が どんなに深く 悲鳴をあげていて 

 

 壊れ続けていくことには 酷く無関心

 

 血の繋がりって 何だろう

 

 親だったら 何をやってもいいという 特権など 本来はない

 

 無条件に子を愛する親だったら そんなことは しない

 

 条件付きの愛情で 「あなたのため」と 呪いの言葉をかけながら

 

 子が一mmも望んでいない 親の価値観 

 

 親本位の 身勝手な愛情を押し付け 

 

 子の人格や感情 想いを 否定し続ける

 

 解決する気がない ただの愚痴を 永遠に 聞き続けることが

 

 子の心と 人格形成に どれほど 弊害をもたらしているか

 

 そこには 一mmも 関心がない

 

 「仲良し」「親は絶対」だと怖れさせ 

 

 洗脳 支配し 親の敷いたレールの上を 何が何でも

 

 歩かせようとする 頑固な姿に 心底 恐怖を 感じていた

 

 誰も 助けてくれない 

 

 父も 母の言うなり

 

 一緒になって 母の蟻地獄へと 振り落とす

 

 私を あてがっておけば 母が機嫌よく 大人しくしていられるから

 

 健全な父親という 役割をしないどころか 

 

 一緒になって 子を苦しめ続ける

 

 母の心の闇は 安心安全な

 

 親を大好きで 決して嫌いになったり

 

 抵抗することがない 

 

 支配する者の前でしか 見せない

 

 母の深い心の闇も 行き過ぎた 無数の呪いの言動は

 

 精神的虐待であり 子の情緒の放置は 精神的なネグレクト 

 

 父でさえ どれほど 知っているだろうか

 

 父の前でも 息子の前でも 決して見せない 

 

 私にしか 見せない一面が 無数にあった

 

 母の姉弟でさえ そんな 本当の母の姿を 知らないだろう

 

 事実を伝えても 決して 信じることは できないだろう

 

 母は 私以外の人の前では とても上品で清楚で 家族思いな

 

 優しい女性を 完璧に 演じていた

 

 彼女にとって 世間体は 娘の気持ちより 遥かに 大事だった

 

 共依存 過干渉の 大きな弊害  

 

 そして 支配される者の 前でしか 見せない 心の闇

 

 対象者は 異常なことだとさえ わからずに

 

 ひとり 孤独で 苦しみながら 生きているという 事実を知ってほしい