自分がAC(adult children)だとわかってから、カウンセリングを受けて、今までしっかりと感じることが出来なかった、たくさんの悲しみの感情を放出して、自分を見つめ直し、自分の無意識下に埋め込まれた、たくさんの不健全な思い込み、制限、足枷、思考癖を認めて、少しずつ緩めて解放している。
癒されなかった感情というのは、掘れば掘るほど、どんどん出てきて、一体どこまでいけば、自分の心が癒されるのか、わからなかった。今でも、まだ未完了の感情は残っている。けれど、一番下の谷底はもう見たので、谷底から一歩一歩登り、見つけた足枷を少しずつ軽くしていく。
そうすると、登山のように、登れば少しずつ見える景色が変わり、心も徐々に軽くなり、また時折重くなった時にはちょっと休憩して…を繰り返している感じ。回復のスタートが地面でなく、マイナスに下って、谷底からなので、時間はかかるけれど、せっせと登っていく。
HSS型HSPでもある私は好奇心旺盛で、外に出て未知の体験をすることが大好き。
回復以前は、なにもかも無気力で、なんにもやる気がしなかったけれど、身体を動かしている方がいいし、忙しい方がリズムが出てきて、心も身体も活性化する、ということに気づいてから、気が向いた時だけではあるけれど、散歩したり、家で筋トレをするようになった。
私は、母譲りのO脚が、子どもの頃からコンプレックスだった。でもある時、カウンセラーさんが、「お母さんをずっと見て育つから、歩き方もそっくりになって、O脚になっているだけです」とかいう言葉をもらったことがある。
一緒に暮らす人の影響は本当に大きい。親と価値観が似てくるのは、血ではなく、ずっと一緒にいて、何度も見たり聞いたりするうちに、それが潜在意識に刻み込まれて、信念となっているからだ。
CMの類と一緒で、最初は反発心があっても、何度も何度も見るうちに、「この商品は、いいかもしれない」とイメージが変わり、購買へと促す、人間の仕組みを活用した戦略と同じカラクリだろう。
さて、筋トレを始めた私は、足のむくみ防止も兼ねて、美尻、美脚になるエクササイズを取り入れた。(他にも、身体がバキバキになりがちなので、首や肩をほぐすストレッチもしている)気まぐれなので、毎日しっかりではないけれど、それでも、楽しくてやっていたら、ある時、以前より真っすぐになってきていることに気づいた。
O脚の人は、内側の筋肉が弱い。だから、ふくらはぎや太ももの内側の筋肉を鍛えると、歩く時も、内側にしっかり軸が立って、安定するようになってきた。
下駄は、鼻緒をしっかりと足の親指と人差し指の間に挟む力がないと、歩けない。夏の間中、下駄で過ごした人が、内側の筋力が自然と鍛えられ、O脚が治った、というエピソードもあるそうだ。
軸が立つとブレにくくなる。これは、心の境界線、自分軸にも共通するもので、自分という個を確立すると、周りの現象に振り回されにくくなってくる。
身体と心は繋がっているなと感じた。心の思考癖も同じで、今まで強固に鍛えてきた、極端な白黒思考も、これまで使っていなかった筋肉を鍛えることで、もっと楽に身体を動かせるように、新しい、健全な思考癖にシフトしていくイメージである。
身体もずっと硬かったけれど、あきらめずに、少しずつ、柔軟ストレッチをしてみようと思っている。ベイビーステップでも、日々進化する。そう信じて、私は、回復の道を進んでいる。