当たり前に 立派な父と母がいて
世界一幸せだと思っていた私の家庭環境が 実はとても異常で
でも 周りから見れば 立派で人格者にしか見えない 完璧な父と母が
本当は 健全な父としての役割 健全な母としての役割をしておらず
幼かった私が その環境を生き抜いていく為に 自分の本当の心を犠牲にして
この混沌とした不安定な家族を どうにかして少しでも秩序と平穏を保とうと
奮闘していたという事実を40年経ってようやく知った時
とてもとても悲しかった
周りからは 箱入り娘で 素敵なご両親とお兄さんがいて幸せね
わがまま放題 世間知らずのお嬢さんで幸せに育っているね
そんな言葉ばかり言われていた
でも 本当の私は 家族間の全ての問題を 全部自分のせいにして
自分が解決しなければならない問題だと捉えて
(本当は 父と母が解決しなければならないことなのに)
身を粉にして 自分以外の家族に尽くし続けた日々
本当の私は すでに精神的に崩壊し始めていて
私という魂が もう溶け始めていた その位 瀕死の状態だった
魂の泣き叫ぶ声が その時になって初めて聞こえた
今まで 聞こえないフリをすることで
なんとかそこに生存してきた 私という人間の本心を知った
回復への道へとコースを変えて 少しずつ あらゆる洗脳が解けてきて
私の育った家庭の異常さを 痛感していった日々
少しずつ 少しずつ 時間をかけて 私を取り戻して
それでも まだ 本当の私が どこにあるのかわからない日々もある
両親から距離を置いて 特に共依存の母からやっとの思いで離れて
それでも 血の繋がった両親は 昔と変わらずに 私に繋がろうとする
悲しみと怒りに耐え切れずに ある日 執拗に電話をかけてきた母に言い放った
「私はずーっと苦しかった。何が原因かもわからずに苦しみ続けてきたの。
兄さんより私の方が、何百倍もひどかった。」 とやっとのことでそれだけ言った
(言いたいことは山ほどあるのに たったそれだけしか言えませんでした…)
それに対する母の言葉が、今までの人生の中で一番悲しかった言葉です
「なにが苦しいの?」 母は不思議そうに そう言いました
母娘共依存の最大の毒は まさにここにあります
誰よりもわが子のことをわかっていると思い込んでいる母
でも世界中の誰よりも わが娘の心を 母自身が一番わかっていません
娘を苦しめていること 支配してきたこと 罪悪感を植え付けたこと
自分の心を満たす道具にし続けてきたこと 娘の人格を否定し続けていること
あなたの為と言いながら 自分の心しか見ていないこと
なにひとつ 気づくことがないのです
血の繋がった母が この世で一番大切で 大好きな相手なのに
そのような扱いをされることが
どれほどつらいことか わかることがないのです
そして 周りの人も気づきません
母は 心の闇を 娘の前でしか見せないからです
どれだけ ひどいことをしてきたか 理解することはありません
娘にとって良きことをしてやっているとしか思っていないからです
でも もう その扱いには 同意しないのです
だから 離れるしかないのです