私が生きた原家族は、大きく深い忍耐が必要な修練場所だった

 

 今、回復へと向かう私は、

 

   過去に取り込んだ信念を望ましい信念へと書き換える、地道な作業中

 

 過去の出来事を直視し、見つめ直すことは、時として大きな悲しみと痛みを伴う

 

 でも、その中に宝石のように脳内に輝く、温かい記憶の欠片たちも発見する

 

 幼い頃、近所に住んでいた兄の友達

 

 その人は、私を本当の妹のように、いつもとても可愛がってくれた

 

 無条件に、ただただ大切に愛おしんでくれた

 

 17年後、真夏の夜の花火大会

 

 その人に偶然会い、声をかけられた

 

 「うわぁ~大きくなったね~ 僕のこと覚えている?」

 

 声を聴いた瞬間に、すぐにその人だと私はわかった 姿かたちも当時の面影がある

 

 でも、びっくりしたのと恥ずかしくて、どう言っていいのか一瞬わからなくなって

 

 「覚えてない…」そう答えてしまった

 

 「そっかぁ…覚えてないかぁ…小さかったもんね」

 「僕だよ。○○〇(名前)よく一緒にお兄さんと三人で遊んだよね」

 

 忘れるはずがない 

 

 私の脳内に大切な記憶の欠片として、燦燦とずっと輝き続けている

 

 その人に、もう一度会うことはおそらくないだろう

 

 でも、もしも会うことがあるなら伝えたい

 

 「私をたくさん可愛がってくれてありがとう いつもとても嬉しかった」と