心の奥深くに固く閉じ込めた感情を解放する、ということは

その感情を追体験することなので、とてもつらく疲れ果てる作業だった。

泣き暮らした日々が何日続いたかわからないほど。

 

 怒り狂う夜も何度となく訪れました。出しても出してもどんどん出てくる。

真っ暗な夜に、大嵐の中、荒れた海を航海する船のような感じだった。

意味ないんじゃないかと思った。時にカウンセラーのせいにもしたりした。

楽になる時もあるけれど、状況が好転しているようには全く感じなかった。

時間とお金と労力の無駄としか思えなかった。

 

 どのくらいたった頃だろうか。

ふとした時に、心の重荷が少しずつ軽くなっていることに気づく。

目に見えないものなのに、人は心の重さをいつも感じている。

嬉しい時はとても軽い、というように。

心の重さの正体が何なのか、頭でわかっていなくても

重さだけは認識することが出来る。

その重さの正体を明らかにして、解放していくこと、

それがカウンセリングという地道な作業なのです。

 

 カウンセリングを受けていく中で、私の状況が、「共依存」という現象と

心理学では、呼ばれていることを知りました。