いつも外側の出来事に、感情が激しく揺れていた。
感情に振り回され、感情の波に溺れ、窒息しそうな感じだった。
もがけばもがくほど、もっと深く溺れていく。
まるで深い海の底に沈んでいくよう。
悲しい時、辛い時、頭で何が原因なのか認識する前に、頬を涙が伝う。
母からは「そんなたいしたことないのに。すぐ泣く」と呆れた様子で言われた。
逆に嬉しい時は、飛び上がるほど喜び、周りがびっくりした。
今、振り返れば、私が心から喜ぶときは、動物と接している時か
私のことを好意的に肯定してくれている人の前にいる時だけだった。
逆に私のことを嫌いな人、苦手と思っている人の前では、
(言葉を交わさなくても、肌で敏感に察知していた)
その人の前で存在してはいけない、逃げ出したい、落ち着かない衝動に駆られた。
そして「私が何かいけないことをしたのかも…」とひとり反省会が頭の中で始まる。
悶々と終わりなく反省会は続いていく。これが原因かもと感じたことはすぐ修正した。
でも事態は悪化していく…。
自分の事が大嫌いだった。自己肯定感は「-500」か「-1000」位だろうか。
自分に対する自信など全くなかった。
同じ出来事を経験しても、激しく落ち込む人もいれば、すぐに立ち直る人もいる。
自信のある人とない人。生き生きと生きている人と死んでいるように生きている人。
また頭で認識する前に、身体が先に、びくっと反応したりするのはなぜだろう?
無意識って何か?生きがいって何か?人の心に対する疑問が次々と湧いた。
自分の人生はなぜかわからないけど、幸せを感じられない。
だけど、せめて生きている間に、人の心の動き、仕組み、からくりを紐解きたい。
この願いは、いつも絶えず湧いてくる想いだった。