第一話:一目惚れでした
初めまして、僕の名前は「白鳥 純」(シラトリジュン)と言います。
『私立白鳥学園校長』の孫です。
『私立白鳥学園』とは、僕も通っている私立の学校で、初等部、中等部、高等部があります。
えと、僕はその初等部、所謂小学生です。
因みに小学6年生です。
自己紹介もこの辺にして、さっそく本題なのですが、僕は今。
非常に危機的状況です
「おい!」
「は、はいぃぃぃい!!」
「お前、白鳥の生徒だよなぁ・・・」
「はい!!」
「そーか、そーか、金出しやがれ。」
「ええええ?!!!」
そうです。
カツアゲにあいました。
白鳥学園の生徒は、どこかの会社の御曹司だったり、マフィア関係だったりと色々お金持ちが多い
そんなため、僕みたいにカツアゲにあう人などそう少なくはない。
しかし、今日はそんなことを言っていられない。
だって・・・・。
お姉ちゃんいないんだもん!!
僕は、剣士をやっている父上がいるのだが、僕はそんななか、
母上の血を濃く受け継いでしまった所為で、僕は武術などは全くできないのだ。
それなのに今日に限って、父上の血を濃く受け継いでいる姉が、今日はいない。
どうしよう・・・・・。
しかも、いま夜だし。連れてこられたの路地だし・・・・・・
携帯も持ってきていない。
ここで、叫んだとしても見て見ぬ振りする人が多い。
寧ろ、殺されかけない。
「あ、あの~・・・・」
「ああ゛?」
「イエナンデモアリマセン」
どうしよう!!!!!!
「ねぇ・・・・・・・。」
え?
「誰だてめぇ??」
「誰と問われても教える気などない。」
「なんだとぉ?ふざけんなっ!!!」
ビルとかの逆光で顔は見えないけど、そこに人が現れた。
見とれるほど綺麗な髪が風になびいている。
声は透き通るくらい綺麗。まるで女神様みたいだ。
しかし、僕をカツアゲした不良は、その人に向かってこぶしを振り上げた。
「あ!!危ない!!!」
僕は足も手も出なかった・・・・
否、出せなかったのだ。
「・・・・・・ていっ!」
彼女(?)は、不良の腕を持ち自分に引き寄せ、
「あわわわわ・・・・・・。」
ぶんっ!!!!
ズシャアァァアアァアア!!!!!
ぶん投げたのだ。
「・・・・・・見苦しい」
す、すごく強い・・・・・。
今の速さ、お姉ちゃんくらいの速さだ・・・・・・。
「・・・君、平気?怪我ない?」
「あ、ないです!!」
「そう、じゃあ私は忙しいから、これで・・・・。」
「あ!!」
その人は、それだけ言うとジャンプをしてこの場から去ってしまった。
ジャンプ・・・・・・・?
「脚力すごっ!?」
だって、その人はジャンプをして僕の両脇に立っているビルの屋上まで飛んでしまった。
白鳥の生徒の戦闘科の人ならそうゆう人いるらしいけど・・・・・・・
生で見たのは、初めてだったな・・・・・。
それともう一つ。
ほんの少しだけ見えた彼女の顔はもの凄く綺麗な人だった
(これが一目惚れってものかな?)
(明日お姉ちゃんに聞いてみよう。)
(あの人が白鳥の生徒か)