レミオロメンの「粉雪」をまずじっくり聞いてください。

イントロがあって、Aメロ、Bメロ、Cメロ(サビ)ときてワンコーラス。

次に同じ形で2コーラス。

その後、間奏があって、

最後にCメロに戻り、エンディング。

このAメロとかBメロのことを、「セクション」と呼びます。

「粉雪」は3つのセクションで出来ているということです。

ここまで分析できたら、各セクションの最初の音を拾ってみてください。

$ヒット曲の法則に迫る!!-konayuki

と、なります。

Bメロで一旦下がってはいますが、

Aメロから全体を見通すとサビに向けて

次第に音程が高くなってきているので、

タッシテーレに沿っている作りだということが分かります。

Bメロからサビへの入口の音がいきなり高くなっていることに注目。


「粉雪」がヒットしたパワスポはこの強いタッシテーレ(=ドラマ性)だったのですね。

そして各セクションの小節数が
A 12小節
A'11小節
B10小節
C 8小節
となっています。

これはすこし変形かな。

通常は4小節とか8小節など4の倍数になることが多いです。


五線紙を用意して、この設計図をもとにして

コードを書きこんでいってみましょう。

それが「粉雪」の設計図。

「粉雪」はこの設計図をもとにして書かれた曲と

いってもいいです。

あと、あたながすることは、最初の音を

「粉雪」と同じ音から作曲することで、「粉雪」の設計図で

曲を書くことが可能になったのです。

最初からタッシテーレが出来ているので、

バランスを崩すことがなく作曲できるようになったわけですね。


少女時代「Gee」タッシテーレ記事

http://ameblo.jp/sound-bunnseki/entry-10979373599.html


EXCILE 「優しい光」タッシテーレ記事

http://ameblo.jp/sound-bunnseki/entry-10980761452.html


シャリース「Note to God」タッシテーレ記事

http://ameblo.jp/sound-bunnseki/entry-10989207825.html


 
サビだけは作曲できたんだけど、
その先が続かない。
Aメロは書けるんだけど、
サビがどうしても書けない。

そんな悩み、ありませんか。

それは、家を建てるのに、
ドアだけ出来たけれどとか、
風呂桶は出来たけれど、
実際に家の中に運び入れようとしたら、
大きすぎてはいらない、
と言うのに似ています。

作曲はパーツだけ作ってもダメ。

書いたメロディは、
作曲アイデア箱に入れて取っておきましょう。
きっといつか、使える日がやってきます。

ならば、どうするか。

答えは簡単、
全体の構造を最初から想定しておくこと。

それにはサンプル楽曲を用意するのが一番です。

例えば、レミオロメンの「粉雪」のような曲が
書きたいと思ったら、

その構造をそのまま分析すること
からはじまります。

次回はその分析方法をお教えします。

おたのしみに。
2010年の一大デビューを飾った新人歌手といえば、
フィリッピンからアメリカのヒットメーカー
デビッド・フォスターのプロデュースで
華々しいデビューを飾ったシャリースが
とても印象的でした。

彼女のためにフォスターが書いた
Note to Godは本当に美しくて
ドラマチックな楽曲でした。

この楽曲の各セクションのはじまりの音を採譜しました。

$ヒット曲の法則に迫る!!-note to god

Aメロは低いがBの音からはじまり、
サビであるBメロがAではじまります。
一度きりでてくる大サビではF#からはじまり、
次第に盛り上げてゆくという、
手法が取られます。
これはまったくタッシテーレにのっとった
作曲技法です。

特にAメロとサビの差が1オクターブ近くあるというのは、
かなりドラマチックさを演出した作曲技法だと言えるでしょう。

シャリースはタッシテーレにのっとった作品作りをしていたのですね。

次回は、どんなに曲を書いてみても、それらしくならない、とか
どんなにがんばってもサビ感が出ないという悩みをお持ちの方、
タッシテーレがどんなに有効な作曲手法かをお伝えしましょう。
お楽しみに。