アンデスの前世の私 ケイトは

巫女(生贄)であることをに

不満や怒りを持っていました。


なぜ私なの?

なぜ生まれた日で決められちゃうの?


生まれてすぐに親元から引き離され

いろんな規則に縛らていた窮屈な生活。


同じ年齢の村の子供達を

とても羨ましく思っていました。

例え朝から晩まで 家畜の世話や畑仕事をしたって

綺麗な服を着られなくたって

家族と一緒に暮らしたい。

命に期限を与えられて生きるのは嫌だ。


何度も逃げ出したいと思っていました。

けれど 巫女である自分が逃げてしまうと

下の妹が身代わりになってしまう・・・

そんなことは死んでもできない。


ケイトが16歳になったある日

村に災難が訪れました。

飼っている家畜が次々と死んでいきました。


少しして司祭様にケイトだけが呼び出され

「お前は 儀式が終わった後

神様の下へお仕えに行くのだ。

誇りに思いなさい。」

ついに その日を告げられました。

他の巫女達は 

「ついに神様の下へ行かれるのね。

良かったわね」喜んでいました。

ケイトの心境はとても複雑でした。


いつかこの子達も同じようにされるだろう・・・

こんなくだらない風習のために

どうして私が死ななければならないんだろう。

神様なんていやしない・・・

でも 兄弟のために諦めなきゃいけない。

私が生贄にならないと 

私の家族が罰せられる。


ケイトの家族に対する思いは

「私が勝手なことをすれば 

家族はどうなっちゃうんだろう

家族に負担がかかる」

という今の私の気持ちとダブりました。



続はまた後で・・・



次へ

前へ