アンデスで生贄となった

ケイトの人生を振り返ると

矛盾の中に生きていた気がします。


生贄として生まれてきた女の子は

そのための教育を受けさせられたようです。

生贄というよりは 巫女という立場でしたが・・・

とても神に愛されている特別な存在で

生贄になるということは

神に仕えるための崇高なことだと

マインドコントロールされていました。


私以外にも生贄の女の子は

もう2人いると感じました。

その子たちは私よりも年下でした。

彼女達は生贄になることに

とても誇りを持っていて

自分達は他の村人とは違うと感じているようでした。

「私は人間の体を使って生まれてきた神の子よ」

と言っていたことが印象的でした。


ケイトは巫女の教育を受けながらも

生贄という行為をとても否定的でした。

誰かに何かを言われていた訳ではなく

小さい頃から違和感を持っていました。

とても冷静な目を持っている子でした。


司祭様に

「村に起こる災いは 

すべて神様が怒ってされていること。

その怒りを静めるために

お前達巫女が神様にお仕えしなければならない。

お前達は特別な存在なのだ。」

日常的にいつも聞かされていました。


ケイトは

「ばかばかしい。

人間の女の子の命を欲しがる神様なんて

いるわけがない。迷信なのに・・・」

と思っていました。



続きはあとで



次へ

前へ