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首都圏には3500万人もの人が暮らしている

地震がよく起きる東京は、何十年も前から来るべき「大地震(Big One)」に身構えてきた。
3月11日に大きな地震でビルが激しく揺れると、東京の多くの住民は、ついにそれが来たと思った。

そうではなかった。

マグニチュード9.0の大地震は日本の観測史上最大だったが、震源地は東京から数百キロ離れた東北地方沿岸部の沖合いだった。そして、地震は沿岸部の社会を破壊する津波を引き起こしたが、東京とその周辺地域の被害は軽かった。

だが、次々と明らかになる東北の惨状と、地震で損傷した原子力発電所で並行して起きている危機は、日本の首都・東京が似たような地震に確実に備えているよう、もっと対策を講じる必要があることを痛烈に思い出させた。

東京大地震が起きた場合の人的・経済的被害は、今月の地震と津波による恐ろしい被害を超える可能性が高い。今回は、死者が2万2000人を超えると見られ、22日時点で約27万人がまだ避難所で生活していた。

東京大地震が起きたら経済的被害は100兆円を超す

今回最も大きな被害に見舞われた東北地方の県は、比較的人口が少なく、犠牲者は概して津波が及んだ海岸沿いの集落に限られた。だが、東京と近隣3県を合わせた首都圏の人口は3500万人という途方もない数で、日本の人口全体の4分の1以上を占めている。

数年前に政府の委託で行われた調査は、マグニチュード7.3の東京大地震(3月11日の地震よりずっと規模が小さい地震)は、約1万1000人の死者を出し、およそ85万軒の建物を倒壊させる可能性があるとの結論を出している。

今月の惨事の被害額は不確かだが、ゴールドマン・サックスのエコノミストらは最大16兆円に達すると試算している。しかし、これだけ大きな数字も、専門家がマグニチュード7.3の東京大地震がもたらすと考えている経済的被害112兆円と比べると見劣りする。

そうした想定も最悪のシナリオではない。東京と横浜の大部分を倒壊させた1923年の地震は、マグニチュード7.9だったと推定されているのだ。

東京の脆さを浮き彫りにした東日本大震災

1923年の惨事が再び起きる可能性を見極めるのは極めて難しい。この地域の地質は、絶え間なく変わる日本列島の標準に照らしても、極めて複雑だ。東京大学地震研究所は、マグニチュード7以上の地震が今後30年内に起きる確率を70%とする試算を引き合いに出す。ほかの地震学者らは、その確率はむしろ30%に近い数字だと考えている。

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1995年の阪神・淡路大震災で
破損・落下した高架高速道路

東京都と関係当局はもちろん、この脅威を十分認識している。1923年の惨事で10万人以上の死者が出た記憶は今もまだ残っている。建築基準は1980年代に大幅に厳格化された。

また、約6500人の命を奪った1995年の阪神・淡路大震災で近代的なビルとインフラが予想外に損壊したことで、さらに意識が高まった。

だが、3月11日の地震は東京の脆さを浮き彫りにした。地震の衝撃波は、毎日何百万人もの人を職場に運ぶ驚くほど効率的な交通網を急停止させた。大渋滞が東京の残された幹線道路を詰まらせ、緊急車両の妨げになった。そして、大勢の人が会社で一晩過ごすか、夜まで何時間も歩いて帰宅することを余儀なくされた。

また、最大の地震に耐えられるとされていたが、地震と津波で冷却システムが破壊された福島第一原子力発電所の問題は、技術によって損害を防げるという宣伝文句を信じることが危険であることを明らかにした。

東京の目を見張るような近代建造物は、東京タワーのアンテナが多少曲がったことを除けば、概ね無傷だった。だが、震源地がもっと近い地震は、これよりずっと厳しい試験となる。

大地震が来る前に耐震強化を

東京の大部分は、現在の建築基準が定められる前から存在しており、何より憂慮すべきことに、都内のすべての学校と公共施設が最新の建築基準を満たすところまで至っていない。過去2年間の景気刺激策は、こうした構造物の耐震性強化に対する投資を促した。だが、2010年半ば時点で、小・中学校の10%以上がまだ適切な耐震構造になっていなかった。

当局は2012年までに、こうした学校をすべて、建て替えるか、耐震補強することを目指している。日本の首都に暮らす市民と子供たちは、その前に大地震が起きないことを祈るしかない。

地震だけではない、すでに放射能汚染は徐々に始まっているのだ。
避難地区内だけが危険でなかったことも、政府の危機対策も連日の報道のとおり、自分の身は自分で守るしかないのだろうか。

連日の被災者家族の様子を流す、マスコミを見ていると心が痛い、だけど残された国民は、亡くなった方々の意思を大切に持ち、復興と今後の対策をしなくては、ならない。

買いだめはダメと言われつつも、これだけ震災後の生活に支障がでると、備えざる負えないだろう。
私も毎日、全国の放射線データと地震速報は、パソコンと連動させてモニタリングしている。

みなさんも、備えてくださいませ。