新日本プロレス旗揚げシリーズのポスターがカードに。
「アントニオ猪木をさがして」
猪木氏の79年の生涯はまさにドラマの連続でしたので
110分の尺で語り尽くせるはずもなくー
ガマ氏「ファンじゃない世間一般に向けた作りですからー」
いやいや、知名度ならば戦後指折りの一人に違いありませんが、
没後一年に映画化されてお金を払って鑑賞に来る者はコアなマニアと
それに付き合って退屈する人だけですから、正直物足りない作品でした。
信者の一人としての私見ですが、
毎年必ずその名を冠した書籍が出続け語られるのはアントニオ猪木の
他にいないんじゃないですか?
三島由紀夫や田中角栄なども数度のブームでその書籍が出されていますが
猪木氏はその比じゃありません。
現役を引退してからの方が発刊のペースは多い。
猪木に魅せられた者は猪木的なモノに常に飢えていて求めています。
最晩年のやせ衰えた姿にショックを受けながらもやはり猪木らしさを感じた。
映画の中の劇中劇で、安田顕が演ずる不遇の中年男は
アントニオ猪木vsビッグバンベイダー
衰えの隠せない猪木が見せかけでなく本当にボロ雑巾のように叩きのめされ
おそらくは目の焦点も定まらないまま闘い続けるのを泣き叫びながら応援する。
そう、猪木に魅せられた者は自身を猪木に投影しているんです。
ジャイアント馬場派の人は間違っても馬場になりたいーとはおもわないでしょ?
猪木氏のスケールには遥か及びませんが、
公私ともに苦しい時にいつも頭の中に「炎のファイター」が流れるアラ還男匪石。
こんな稀人が我が国に居てくれて体感出来て幸せであります。