2つのスマホが水没の憂き目にあった。

1つはOnePlus6。もう1つはRedmiNote9s。

 

OnePlus6は価格の割にはスペックが高く、それゆえ可処分所得の人間に購入されたのだが、その安さが仇となった。

安さを目当てに買われたために、ケースもつけられず、保護フィルムもなかった。数千円をけちられたのだ。

また、その安さゆえ荒い扱いを受けた。帰宅後すぐに寝床に投げられたり、部屋の死角に3日間ほど放置されたり、タクシーに忘れられ船橋にあるタクシー会社の事務所へ飛ばされたり、していた。価値あるものとして扱われていなかった。

当時の中古市場では値は低くとも取引がそれなり行われる品だったが、この持ち主の下ではベゼルや背面に大小の傷は増え続け、早晩売れる状態ではなくなった。そしてそのことがさらに扱いをぞんざいにしていった。

そんな目に合いつつも2年ほど使い続けられたOneplus6だが、ある日酔った持ち主に手を滑らされ、便器の中に放り込まれた。

持ち主の汚物がその時便器内にあったかどうかは今となっては朧気だが、ともかくすぐに引き上げられ、拭かれ、無造作にアルコールで拭われた。

午前2時過ぎの泥酔だったこともあり、OnePlus6にはそれ以外の処置は特に行われず、ただ机に置かれた。持ち主は気を失うように転がった。

数時間後、持ち主の目には充電端子部分からわずかに水が漏れ出た状態のOneplus6が映っていた。

持ち主は阿呆だった。焦って電源を入るため、そのままの状態で電源ボタンを長押しした。画面が明滅した後に電源が入ったり切れたりを繰り返すようになった。持ち主は阿呆だった。中に入りこんだ水を出したい一心でスマホを遠投するかの如く振り回した。遠心力で水を出そうと必死だったのだ。持ち主は阿呆だった。電源が入ったその一瞬を狙って「スマホ 水没 対処法」で検索をしようと必死だった。

何をどうしても電源のオンオフ繰り返しは止まらない。当座の解決を諦めた持ち主は、OnePlus6の発熱を認めていたため、万一バッテリーが発火した時のため陶器の皿に置き、もう一つ皿を上に被せ、台所のシンクに置いた。それが本当に発火の対策になるかもわからずに。

ただ、OnePlus6にとっては、この数時間が今までで一番丁重に扱われた瞬間だった。

持ち主は二日酔いから醒めるころ、ようやくノートpcで先の検索を実行し、米袋の中にスマホを突っ込む方法を知った。

「必ず電源を入れる前に実行してください!」の文字列を意図的に無視し、無洗米の袋にOnePlus6を突っ込んだ。トイレに落としたもののため、家族にこの米は廃棄するよう伝えた。その時の家族の残念なものを見る目は、幼いころにQ2ダイヤルの無断長時間使用を告白した時の父の顔を思い出させた。

手持無沙汰のために開いたSNSでは、昨晩の酒に酔って書き散らした自分の投稿があった。存在しているかもわからない対象への呪詛が連なっており、それを諫めた人間への罵倒が並んでいた。情けなさに耐えられずブラウザを閉じ、2日ほどそのSNSは開かなかった。

果たしてOnePlus6は復活しなかった。

正確には、電源は入り、タッチに対する反応はあったが、画面は黒いまま……持ち主の顔をただ写すだけだった。

持ち主はその晩、赤い色をしたキリンの発泡酒をしこたま飲んだ。辛い事象に接したときの対処法はアルコール以外持ち合わせていなかった。事象の原因が酒だとわかっていても。

 

2台目は今も使っているRedmiNote9sです。これも同じような流れでトイレに落としてしまったのですが、弱いながらも防水機能があったのと、わりとすぐに乾燥剤の袋に突っ込んだので、こちらは問題なく再起動が出来ました。

とはいえトイレに突っ込むのは(当たり前ですが)良くないですね。こちらも原因はアルコールの過剰摂取による酩酊。酒!飲まずにはいられないッ…!何なら今も飲んでる。薬ですから。

水没カレンダーの記事ではありますが、結局のところ酒は飲んでも飲まれるな、ってことですね。素面で電子機器を水場で使って水没させる奴なんかどこにもいませんからね。皆さんも酒には気をつけましょう。

 

書き忘れていましたが、この記事は水没 Advent Calendar 2021の23日の記事です。

前回はkotoduさんの「iPhone洗濯報告」

次回はきらきらさんの「布団の上でMacを使ったら壊れた話」

その次はXelticaさんの「お風呂でMac使ったら壊した話」

です。

 

みなさま良いクリスマス、良い年末、よい新年を。