インタビューから読み解く、日韓若者のリアル

インタビューから読み解く、日韓若者のリアル

明治大学国際日本学部 金ゼミナール8期 河村&長野

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 はじめに

 

韓国から日本へ来ている留学生・大学生は比較的多く、実際に交流したことのある方も多いのではないでしょうか。コロナ禍だったこともあり、筆者が通っている明治大学の国際日本学部にも何人かの韓国人留学生が来ていて、実際にゼミ活動を通しても多く関わってきました。

一方で、日本から韓国へ留学している方は、意外と知られていないのでハニでしょうか。ゼミで韓国に訪れた際に、ゼミメンバーの友達で実際に韓国に留学している日本人の方にお世話になりました。今回は、そのすずさんへのインタビューを通してわかった、韓国のリアル、そして日本との違いについて紹介していきます。

 

 

 日本から韓国への留学生

 

すずさんは現在韓国の大学生で、現地に滞在しています。もともとK-POPやハングルなど韓国の文化に興味があり、実際に現地で学びたいという思いから、韓国の大学への進学を決めたそうです。

 

 

 Q. すずさんは、なぜ韓国留学をしようと思ったのですか?

 A. 元々、韓国語に興味があって日本の韓国語学部がある大学を目指していました。けど現役で受かることができなくて、浪人もしました。ある程度韓国語が身についた時に、このまま日本の大学に入るよりも、現地の大学にチャレンジしてみようと思って、受験をしました。

 

 

 Q. 韓国語に興味を持ったのは、文化(K-POPとかドラマとか)がきっかけですか?

 A. それもあると思う。けど韓国語を学んで行くうちに文法だとか、日本語との違いについてしっていって興味が深まった感じかな。

 

 

 Q. 日本から韓国へ留学するにあたって準備したこと、勉強はどうでしたか?

 A. 韓国語能力試験の勉強はマスト!英語の卒業証明書、戸籍謄本を自分で英訳したりもしました。あとは三千字の自己紹介文を自分で韓国語で用意したりもしました。

 

 

 Q. 用意するのにかかった期間はどのくらい??

 A. 半年くらいは準備期間に当てたかな〜。ハングルの勉強自体は元々小学四年生の時からやっていたけど、本格的な試験や会話の勉強に当てたのは3年くらい。

 

 

すずさんは今では、名前を言うまでは現地の人だと思われるくらいに韓国語のスキルが高まったそうです。コロナ禍でアジア圏への留学が増えている今、実際に留学指定という人はぜひ参考にしてみてください。

続いて、現地での学校生活について聞いてみました!

 

 

 Q. 学校生活での違いとかはどうですか?

 A. 韓国の学生は、成績がCだったら再履修したりします!就職で大学の成績が重視されるから、B以上を取るまで授業を受け直したりします。

 

 

日本同様に学歴が重視される韓国では、就職活動が大学を卒業した後に行われます。そのため大学在学中は、学校の成績をしっかりと収めることが何よりも重視されているのだそう。大学在学中からインターンや説明会などに参加してバリバリ就活をしている日本とは違って、四年生までしっかりと授業をとって、勉強に取り組むというのはかなり大きな違いと言えますね。

 

 

 Q. 他にもカルチャーショックを受けた経験はありますか?

 A. 韓国人はいい意味でも悪い意味でも雑で、過ごしやすいなと思いました。すっぴんで家を出ても気にならないし、大学の講義なんかはみんなパーカー・スウェット・すっぴんで受けていたりして楽です(笑)人と接する時にそこまで異性としてみていないというのが、そのような感覚にツンがっているのかも。

 

 

整形大国で、外見至上主義という韓国の漫画が流行ったりするくらい見た目が重視されているかと思いきや、実際は日本人の方がよっぽどルッキズムなのかもしれませんね。大学に登校する時は勉強モード!に切り替えているようで、筆者もラフでいいなと思いました(笑)

 

 

ここで少し話の毛色を変えて、韓国の恋愛事情に関しても聞いてみました。

 

 

 Q. 韓国で過ごしてみて、モテている男性、女性について特徴があれば教えてください。

 A. 男性はかなり身長を重視されるイメージ。日本以上に身長が高い人が好まれているかも。韓国の女の子に理想の身長を尋ねてみると皆182cmくらいは理想って言っているかな。あとは優しい人、それから連絡をまめにくれる人とか(笑)

 

 

日本で彼氏にしたい身長ランキング1位が178cm(※筆者調べ)であることと比べると、ルックス以上に身長の高さは重視されているみたいです。一方で女性については、

 

 

 A. 女性も身長高さはみられているかな〜。あとはお嬢様みたいにわがままな子(?)とか(笑)

 

 

とのことです。男性に限らず女性も「身長の高さ」が重視されている点から、韓国ではパートナーに求める理想として、高身長であることが一つの共通認識なのかもしれません。このあたりは日本とは違う独自の感覚で、外見至上主義と揶揄される理由の一つかもしれませんね。また気が強いイメージがある韓国人女性ですが、日本人が感情をあまり表に出さないような国民性(謙虚さを美徳としている点)があることに対して、韓国人は気を許した人に対して喜怒哀楽の感情を素直に表現する印象があるので、それが「気の強い性格」と印象につながっているのかもしれません。

※あくまでも個人の感覚と偏見に基づく意見なので、ご参考程度にお考えください。

 

 

恋愛トークはほどほどにして、再び本題の日韓の違いについてフォーカスしていきます。

 

 

 Q. 韓国で活躍している日本人のアイドルへの差別の問題をみていると、未だ軋轢は残っているのだなと考えさせられます。すずさんは実際に韓国で差別を受けたりしたことはありましたか?

 A. 「日本人だから」と言う差別は受けていないけど、「外国人だから」と言う差別は、まだ全然残っています。あとは日本人に対しての偏見、特に「日本人女性は軽いよね」と言うような話は、よく耳にしています。

 

 

若者も含めて政治への関心度が高い韓国では、日本人に対する偏見は減ってきているものの、日本政治に対して反感を持っている人は未だ多いようで、それらの意識がこのように日常生活においても差別意識や偏見という点から表面的に現れているのかもしれません。

次の記事では、このような差別意識を生み出している原因とも言える、韓国メディアの話や国家間の軋轢に関して、掘り下げていきます。