彼岸の一日、大阪四天王寺から高津神社へ友人の引っ越した所を訪ねがてらのお参りでした。


丁度、暖かい日。聖徳太子建立七大寺の一つで宗派に拘らないと言うことと、大阪の南北に長い上町台地の西側に位置するので、昔は夕日が美しく沈む景色に西方浄土信仰が結びついて、多くの人たちが春秋の彼岸にお参りするその群れに加わりました。


大阪、天王寺駅から四天王寺までの道や境内には楽しい屋台が並んでいて、ぶらぶらとみながら歩く楽しさは、お参るする人たちみんな感じているのでは無いかと思います。


食べ物、植木、古着、着物の古着屋さんが沢山並んでいました。今はもう着物を縫い直すとか、洗い張りに出す等という言葉も失われてしまい。私も母の着物を偶々めぐり会った着物を趣味にする方に差し上げたりしました。


そんな母の着物をこの冬はほどき、洗い、座布団の側にリサイクルしました。良くできたと自賛しています。一枚でもこのように利用できたことがなんだか嬉しく、良かったという気持ちにさせてくれました。

        
座布団


屋台に置かれている、大島や縮緬の着物が新品で買えば高価なのに!安い値段で売られていました。


私が持っている数少ない着物もいずれはこのようになっていくのかなと寂しくなりました。


そば屋さんで、相客の一団の中の一人が披露していた酒器であることはみんなわかっているのですが、用途もわかっているのですが、名前を誰も知らないのを披露していました。


私は側で見ていて、確か「ちろり」のような記憶があったのですが、自信がありません。帰宅後に調べてみて、記憶が正しかったことがわかったのですが、古い、今は全く使うことが無くなった道具ってあることと、年配者のお参りが多いから、そんなものが売っていて、久しぶりに「ちろり」にお目にかかったなと、古さへの郷愁とともに、新しい言葉やものがどんどん現れるそのスピードの速さに戸惑っている自分を見いだしています。


ちろり (銚釐)wikipediaより)
酒を燗するときに使う細長い金属性の入れ物、かつては銅または錫製、近年ではアルミ製の物もある。これに酒を入れ、湯に浸けて酒を温める。主に居酒屋・小料理店で使われる道具である。一般家庭で見られる道具ではないが、ちろりで暖めた酒に拘り、個人的に購入して使用する例も見られる。

    

左はそば屋で名前を探しておられた方の物。右は私の祖父が使っていた物で誰も使わないからと飲み助に進呈した物と同型。