ベシャワール会という、主にアフガニスタンでの医療治療活動から、今は医療治療活動と共に、「緑の大地計画」という計画を推進されています。

その事業が30年続いているのも、ひたすら中村先生の情熱と希望。其れは、アフガニスタンの人達が飢えず、自立することを目的にされています。

其れを支える、ベジャワール会は、寄せられた会費や寄付の90%が現地の活動に使っています。ユニセフや赤十字などの団体は経費となる金額の高いパーセンテージが実際に困っている費地達に届かないと言うことは今や常識として人々の間で知れ渡っています。

最近の会報で、中村先生は
「(活動を通して)目まぐるしい動きにも拘わらず、一貫する縦糸は 天・地・人の構図の中で「自然と人間の関係」を問い続ける事だったような気がしています。

 医療現場、河川工事、農業に至るまでこのことは変わりません。
 大きな転機が何度かありましたが、最後の物は2010年8月の大洪水でした。ごみクズのように流されるはかない人間の営みを見ながら、思うところがありました。それまで、人の都合で自然を眺める未練がましさを拭えませんでしたが、自然の摂理から人を眺めるようになってきました。

 人は大自然の中で、身を寄せ合って生きています。そして、人も又自然の一部です。このことを忘れると、私たちの考えは宙に浮いてしまいます。科学技術で自然を制御できると錯覚し、不老不死の夢が叶うかのように考える。生かされている恩恵を忘れ、暗い妬みや不安に支配される___現地で見ていると(アフガニスタン)、大は戦争から小は自殺まで、この錯覚が影を落としているように見えます。
中略
 干ばつ対策に奔走した立場から見ると、日本ほど豊かな国土に恵まれた国はありません。敗戦直後、飢餓から立ち直らせ、戦いで傷ついた人々を慰めたのは、郷土の山川と自然でした。その恵みによって生かされてきたことは、学校で教えられませんでした。おそらく、郷土を築いてきた祖先達はこのことを知っていました。

 株価や経済成長は、恵みを語りません。武力は、郷土や国民を守りません。30年間の日本の変化を回顧すると、哀しいものがあります。

 「身を寄せ合う」とは、人が和し、弱者を労ることです。和して同ぜず、ここに積極的な価値と希望があります。平凡ですが、これが30年の結論です。

 現地活動はなおも続きます。「緑の大地計画」を以て日本の良心の気力を示したいと思います。30年の支えに感謝します。

 と述べておられます。

参議院選挙が終わって、心にもやもやとした不満や不安を感じている私がこの記事を読み、大切なことが何かを改めて気づかして下さいました。

 今、溢れているの、戦争のための憲法改正が大切であるとか。株価などを通して、日本の繁栄は景気が良いことであると言うことにだけのようですが、確かに、今戦争直後の生活に比べ快適な営みをしていますが、それが戦争や人を踏みにじっての反映である未来への可能性には「同意」しないで歩みたく思います。

 ベシャワール会は
810-0041 福岡県福岡市中央区大名1-10-25 上村第2ビル603
電話 092-731-2372 FAX 092-731-2373
郵便振替 01790-7-6559

 です。一人の先生の活動が、世界を変えることだって有ることを、私は確信しています。