少し前になりますが、兵庫県立西宮高校音楽科2年生の生徒さんの小さなコンサートを聴きに行きました。

 彼女たちの音の爽やかさに心地よくその時を楽しみました。
 将来、どのように成長して行くのでしょう?今、クラシック音楽のコンサートは観客が必ずしも多いとは思いませんが、そんな中で、彼女たちが大きく世界に羽ばたいていく機会が多くあるようにと願います。

 クーリエジャポンの最新号に、”マザーハウス”代表の山口絵理子さんのエッセイ、「世界の肌ざわり」の中で、”世界的に有名なミラノのバッグの見本市を視察した際に、オペラを観たこと。そして、彼女はその中で、私にとっては大切なメッセージがありました。

 ”アートでもファッションでもそうですが、ヨーロッパには美しいものを心から賞賛するという風潮が、一般に受け入れられています。
 カフェで普通に交わされる話題が「モルディアーニがどうで・・・・」なんてなんだか素敵ですよね。
 街を歩けばすぐにアートに触れられるヨーロッパ。それが生活の一部であるのとないのとでは、心の持ちようもすごく違うんだろうなと感じました。”


 西洋から入ってきたものが、自分のものになるには、まだまだ多くに時間が必要でしょうが、かと言って、もう私の中では、日本の文化を味わえる素養もなくなってしまっていることの寂しさを感じているこの頃ですが、高校生の演奏を聴きながら、感動する心が残っている自分を有り難く思うこのごろです。その心を大切にしなければと、自分に言い聞かせています。

マザーハウス