少し前に友人から塩が届きました。添えられた手紙に、「今年もこの塩を送ることが出来ました」と書かれていました。

 能登半島の珠洲市に伝わる、国指定、重要無形文化財の昔ながらの塩作り技法で作られた、ミネラル分が残っている自然塩です。今頃は、海からの塩水をくみ上げ、浜の塩田に撒き、水分の蒸発を待ち、更に釜で炊く作業のたけなわかと思います。伝統をかたくなに守って作られた塩はなめるとかすかに甘さを感じます。

 沖縄の塩について詳しい方から聞いたお話では、今は沖縄産の塩といっても、7割ぐらいは輸入塩を沖縄の海水につけて、乾かし「沖縄産」として販売しているとか、そうで無ければ、海外産の安い塩に太刀打ちできないといいます。

 「能登のはま塩」は製造元の角花さんから直接購入しておくって下さる塩。今年も又、梅漬けや漬け物に使わせていただきます。

 冒頭に書いた「今年もこの塩を送ることが出来ました」の言葉に、私たちの環境の不確かさを超えて作られた者をいただいたことの重さが伝わってきました。
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