映画「フード・インク」

　ドキュメンタリーフィルム「フード・インク」を観ました。

　私の常識では、食べ物は小さな単位で生産され、収穫され、出荷されてわれわれの元に届く。決して品質は一定ではなく選択する余地が多くあるということです。少なくとも、まだ日本ではそのようなシステムが、働いている部分が多くあると思っていますが、「フード・インク」では、スーパーに並ぶ食品は、どんどん集約され、工業の流れ作業と同じ考えの下に「生産」され、販売されています。

　マクドナルドなどの「ファーストフード」が世界中同じ味であるように、そのシステムにより、農民たちを支配し、企業はお金をもうけることを第一の目標と考えていることを知ることができます。

　人々の健康より、農民たちが自然と融和した作物作りより。
　今、アメリカ人の3人に一人が糖尿病かその予備軍といわれている大きな原因は、お金儲けのためにシステム化されたところで生産される食物を食べざるをえない結果だと映画は語っています。特に低所得層の人々にとっては、ジャンクフード、ファーストフードといわれるものが、より安価に購入できるといいます。

　日本にもそのような結果生産されたものが数多く輸入され、健康被害が起こっていると思われますが、その原因はひそかに語られているだけで、何も知らされずに、購入し食べていることが多いように思います。

　日本は、世界一廃棄食品の多い国ということです。
その一方では、植えて亡くなる人が・・・・。その数が半端ではありません。

　
　この映画で映されている、大規模な食品生産場面のそれは、奴隷を使って行う事業になんら変わりない情景でありました。

　大阪では、第七芸術劇場で上映されています。ぜひ観られることをお勧めします。