昨夜、灰をかぶせておいた火鉢の火は、灰の下で消えずに残っています。薬罐代わりのコーヒーサーバーの湯が静かな湯気を立てています。


 寒い冬の朝をほんのりと暖めている近頃の私の風景です。


 友人達に火鉢の話をしますと、「何でまた物好きな」という返事が返ってきますが、そこから更に話が進むと、私の世代ぐらいの者達はほとんど皆、火鉢やコンロ、炭火のこたつ、中には囲炉裏のある生活経験をしています。


 そこから一様に、楽しい想い出話に進んでいきます。


 炭火で焼いた魚のおいしさ。

 ゆっくりと炊いたお粥のとろりとしたなめらかな味わい。

 お餅やかき餅を家族が周りに集まって焼いて食べた話。

 コンロにかかっていた煮豆を煮る鍋から立ち上っていく香り。

 囲炉裏にくべた木のけむたかったこと。・・・・・家族に囲まれた火鉢や囲炉裏が目に見えるような話です。

 

 語り手の心の中には、しっかりとした確かな情景が浮かんでいるようです。

 幼かった、今とは甘い想い出となった生活風景。


 それぞれの友人達との楽しい想い出の一時を過ごすことができました。


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