奈良 春日大社で「神様のお食事 御神饌」のお話を聞くことが出来ました。講座のまえに、お供え(神様に供える物を運ぶときの膝行という歩き方を始めて見ました)、祝詞奏上、お祓い、祈りと、正式な衣冠束帯装束による式の後、「神様のお食事 御神饌」というタイトルのお話を、権宮司からお聴きしました。
神饌には 調理方法から 熟饌(調理されたもの) 生饌(未調理のもの) 生贄(生きた物 鯛や鯉など)
献る方法から 饗応 供覧(庭積み)
献る作法から 案供(机の上) 懸け供 散供 埋供(土の中に) 投供(水中に)
神饌はあと、祭器の土器(かわらけ)とともに土に戻し、人間は別の物をいただくということがきっちりと守られているそうで、春日大社の神域には、古い土器のかけらが落ちているとか。1000年前のが見つかるかも!
神饌は1200年間の伝統を守って、昔通りの材料を、代々伝えられてきたように調理し、飾り付け、お供えするということで、もし、その年に、材料が手に入らなかった場合には、日ごとにつけられている「神供備進記」(供日記)を調べて、そこに書かれている物で代用するという、その調整には大変な手間と時間がかけられています。信仰を守る伝統があればこそと思わせられました。
上の写真の2枚は、その神様に供えるときに使う器と、運ぶ盆、机、敷物です。器や盆は20年ごとに新調されることから、奈良にも、伝統産業としての漆器産業があることや、今では、食事に使うことが無くなった野菜なども作り続けていることなど、面白い話満載でした。
次の段の写真は、当日、神様に供える菓子の中の「ぶと」の変種を御土産にいただいた物ですが、「ぶと」は遣唐使が持ち帰ったとされる物で、餅米の蒸し菓子で、餃子のような形をして居ます。作り方などは秘伝と言う事で詳しいことはわかりませんが、持ち帰ったお菓子は、特別な味は付いていない揚げ菓子という感じでした。
お昼は、御神米の粥をいただきました。キノコが少し入った白粥でした。粥の左上にあるのは、お供え物の中で、明治維新以来調理法がわからなくなっていた「保論味噌(ほろみそ)」がやっと判明し、今年の暮れの祭事からお供えするという試作品をちょうだいしました。焼いてあるのでしょうか、香ばしい、味噌に何か他の物が入っていました。
感謝・共生の館での催しの18年11月から3月の行事の予定表をもらってきました。
12月 3日 宝物殿特別セミナー
9日 日本文化の原点を学ぶ「春日若宮おん祭りへの招待」
24日 体験・神道のこころ
31日 大祓詞を唱える会
1月 27日 神様がいらっしゃる夜の世界 春日万燈会に捧げる火
2月 10日 見えない力の不思議さ
18日 衣紋のこころ
3月 18日 ご先祖様のお祭りの大切さ
24日 絵物語に神様の美を学ぶ
31日 大祓詞を唱える会
電話:0742-22-7788 FAX0742-27-2114


