あじさい

 こう暑いと、ついつい冷たいもの、特に冷たい飲み物を飲んでしまいます。


 昔の知恵に、「暑い夏は、暑いものを。寒い冬には冷たいものを」という言葉があると聞いたことがあります。


 なぜ?私たちが、容易に冷たい食べ物を摂取できるようになったのはそんなに古い話ではありません。昔、「冷たい」ものといえば、井戸水(温度は17度くらい)あるいは、谷間の水。冷たいと言ってもそれくらいのことですが、そんな古い時代の養生法に、夏、あまり冷たいものを飲むなと言っているのです。長い生活の知恵から生まれた教訓であると受け止めてもよいのではないかと思われますし、我々の身体はそのような環境に合わせてずーっと過ごしてきたのです。


 例えば、冷蔵庫から、冷やした飲み物を簡単にいつでも飲むことができます。しかもその飲み物の一部には、大量の糖分や、添加物が含まれています。そのような食生活を、体が簡単に受け入れ消化できるはずはないと思います。不具合が生じて当たり前なのです。


 マクロビオティックで言うならば、冷たい=陰性、水分=陰性 さらには、砂糖=陰性 化学合成食品=陰性、と言うことで、いくら暑い夏=陽性にバランスをとるために陰性のものが必要と言っても、陰性過多になり、結果として、陰性の病気の原因を作り上げてしまいます。


 暑い夏の消夏法として、昔の人たちの食生活の知恵は、体を冷やす食物を摂取すること。茄子や瓜類などの夏に収穫するもので暑い夏をしのぎました。その茄子でさえあまり食べ過ぎると体を冷やすと言ったくらい優しい食べ方で、健康を保ってきたのです。これは、今の常識と大きく違うところですが、マクロビオティックの考え方では、水分を摂りすぎて、体が冷えて、何度もお手洗いに行くことはよいことであるとは考えていないようです。(ある先生によれば、1日の排尿回数が4~5回と言うことでした)


食養生で病気直しの指導をされる先生たちの食箋などを見せていただき解説していただきますと、食べ物の形状や色などに加えて、”薬効”や”環境”など、陰陽を知るためには、ものの本質を深く知り、摂取する人の個人の特質を知り、判断する必要があり、諸先生たちの華やかな食指道と結果に感嘆させられます。


 幼い頃のうれしい飲み物に、飴湯がありました。ショウガをきかした水飴を湯にとかしたものですが、こんなものでさえ、親たちは、冷たくしたものではなく、熱い飲み物として与えました。


 そういえば、甘酒は、今と違って、夏の飲み物であったとか。ともすれば、あっさりしたもので不足しがちな栄養物を補うのに格好の飲み物であったといいます。


 話はぐっと変わりますが、最近、アメリカでMorgellonsという奇妙な病気があることを知らされました。医者たちの間では、未だ、一部にしか認められていないのだそうですが、皮膚から、赤や青の糸状のものが出てきて、これにかかるととても痛いのだそうですが、医者に診せると、精神的なも、あるいは錯覚のなどといわれたりすることが多いようです。本格的な取り組みは行われていないので、何もわかっていないようです。http://www.rense.com/general72/callus.htm に写真がありますし、日本語では怪しい記事として紹介されていますが、http://ashineko.seesaa.net/article/17751118.html 真偽のほどはわかりません。

 もし、我々の自然から大きく外れた生活が、このような病気を作り出したとしたらと思うと、単に怪しいではすまされなくなるのではと、紹介してみました。


 写真のあじさいを活けた鉢は古い藍染め付け。花が大きすぎますが、ある時は料理を、時には盛り花を活けています。いかにも涼しげです。