一度に香りの野菜達が集まりました
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山蕗(やまぶき)、田芹(せり)、三つ葉 山ウド ワラビ、若牛蒡
蕗は、話題のアレルギー性鼻炎の特効的食べ物とか。灰汁(あく)が強いので、茹でてから使うのが普通ですが、この季節には、油で炒って、ちりめんじゃこを入れた佃煮が好物です。香りが高く、少し残っている苦みが、春の味です。葉も軸も全部いただきます。
通常、八百屋さんで売られている独活(うど)は、軸の部分が長く白いものですが、山独活は短く、緑の葉が付いています。軸の部分は皮を厚めにむき、酢水にサラして、お吸い物の具や、酢味噌和えにします。私は、独活の吸い物が大好きで、吸い口は独活に春若布くらいの簡単なものですが、春にしか味わえないものです。
そんな軸を取った後の皮や先のはの付いた部分を適当に切り、独活のきんぴらは、香りが高く、美味しい一品になります。
私は、よくきんぴらを作ります、牛蒡や蓮根などの他、サツマイモの皮や大根、人参の皮など、一物全体という考え方に合うように、出来るだけ捨てると事を少なくするために、簡単にチョット油で炒めて、醤油を絡めるだけなのですが、歯触りがよく、箸休めの一品です。味が足りないときには、時には、胡麻を炒ってまぶすなどして”誤魔化”しています。同じ方法で、出汁を取った後の昆布を細かく切り、油で炒って、醤油、切り胡麻や七味を足しますと美味しいです。
春、八百屋さんで、若牛蒡が売られているのを見付けると、買って帰って、薄味で油揚げと共に炊きます。葉も、軸も、根の牛蒡の部分も一緒にです。
若牛蒡を籠に入れていたら、若い方に調理の仕方を質問されました。この頃は、スーパーでは売られているのを見ないとか。こんなに美味しい春の野菜を食べる機会が無くなっていくなんて、残念だと、料理法を詳しく説明して差し上げました。昔なら、八百屋のご主人が教えてくれましたのに。チョットしたコツと共に。
一物全体:マクロビオティックの考え方では、全てを使い、余すところ無く食べることによって、バランスを保ち、その者の持っている力を身体の中に取る事が出来ると考えます。例えば、野菜の持っている灰汁も上手に調理することによって、灰汁臭さは消してしまうように工夫します。油で揚げる。炒める。梅酢を使う。煮る時間を長くするなど、野菜の特徴を殺してしまわないで、うまく生かすという考え方です。




