■SRIキャッチボール雑感04
町田警部 先日、某国営放送を見ていたんです。
そしたら結構興味深い番組を放送してましてね。
なんでもインターネット上で、話題になっている「幸福のタクシー」があるんだとかで、それをテーマにしたドキュメントでした。
僕は人に焦点をあてるドキュメントが好きなんです。それで興味津々で眠かったんですが深夜見てました。
ほ~
「幸福のタクシー」ねぇ。
このご時世~ そんなタクシーがあるのかい?
それがですね~
ほんとに存在していたんですよ。
番組の構成的になかなかお目当てのタクシーに、たどり着けないんですよ。
たどり着く前に「幸福のタクシー」に乗ったという人たち数名にインタビューしに行ってました。
偶然タクシーに乗り合わせたということだけで、みなさんタクシーを降りる時には幸せな気持ちになっているそうなんですよ。
タクシーを降りた時に幸せになっている。
そりゃぁ~ 不思議なタクシーがあったもんだ。
うん スケさんその先はどうなるんだ。
町田警部 やっぱり気になりますよね。
このタクシーは個人タクシーだったんです。それで同業の個人タクシーの方にも取材したいた時に、その中のお一人の方が、私も「幸福のタクシー」に乗ってお話をしたいと取材に協力してくれることになってんです。
この方は、人生に迷いというかすっきりと晴れることのない思いを抱えているそうで、ぜひ話を聞いてもらいたいというこでした。
まぁ そうだな 人にはそれぞれ抱える気持ちがあるだろうしな。
長年、取り調べをやっていると事情は千差万別。
取材を進めていく中で、どんどん特定していくんです。
それでやっと「幸福のタクシー」にたどり着くんです。しかし話題が広まったということで取材は受けらてもらえない事になったんですが、そこは某国営放送ですね。取材を受けてくれる事になりました。
そりゃぁ~ よかった。
ねばった甲斐があったじゃないか。
そうなんですよ。
それで担当ディレクターが、この「幸福のタクシー」に乗って取材するんですよ。でっ このタクシーは川口タクシーという個人タクシー。ドライバーが川口さんという80歳の方。車内には音楽のカセットテープがたくさんあってお客さんの年代に合わせて曲を流してくれる。
曲を聴きながら心の壁が知らないうちに消えて仕事のことやらいろいろ話だすお客さんが多いようです。
すけさん~ やっぱり
悩み多き人が世の中には少なくないな。
町田警部のおっしゃる通りです。
この番組で取材を受けた方の話の中に、学生支援の人材系企業に勤めていた方の話が印象的です。
その方、川口さんのタクシーに偶然乗り合わせて聞いた言葉を、学生向けにも話したようです。しかし一年ほどしてから部署移動で好きな仕事から遠のく事になったんです。その時、学生に向けて話した川口さんの言葉を思い出したようです。
それで独立して学生支援の仕事を続けたってことなんでよ。
そうなのか~
それでその彼を動かした言葉ってなんだい。
町田警部 この言葉、僕はとってもよく理解できました。
その方が川口さんから聞かされた言葉は、
不況なんていつだってありますよ。
タクシー一筋で長年・・・・
長年私も色々見ました。
ただ与えられた仕事を天命だと信じて、一心不乱にやることじゃないですかね。
すけさん~
意外にさっぱりしているけど、
妙に説得力があるなぁ。
はい そうなんですよ。
幸せなんかも、きっと気がつかないくらい近いところにあるんですよ。
ちょっと背中を押しもらうだけで、当たり前過ぎて気がつかない事に気ずかせてくれたんですよね。やっぱり答えは自分の中にありますよね。
一緒に川口さん探しの取材に協力してくれたタクシードライバーの方も、同じように自分の中に答えを見つけたようでした。
偶然乗り合わせて凝縮した心の時間に触れた方たちはみなさん背中をちょっと押してもらって、次への活力スイッチが入ったんだと思います。
これは川口さんの人生深みからにじみ出た包容力のあるようなやさしい言葉だったんじゃないかと思います。きっと川口さんもご苦労が多かったんじゃないかと感じてしまいます。
町田警部~ 僕なんかテレビでしたがスイッチ入りましたよ。しばらくは忙しい思いもしますが全力を出せるように進めようと自分の中に答えを見つけました。
すけさん~ ヤリきれよ。
はい!必ず!
■SRIキャッチボール雑感03
町田警部 最近この会話形式の構成が気に入ってきました。
普段は予想もしない怪奇的な事件の解決にあたらないとなりませんからね。
だから自由気ままに綴れるのが息抜きになっていいんじゃないかと思ってます。
それで先日の夜なんですが、
やってしまいました。
やっちまったか。
お前さん~ 懲りないなぁ。二度ある事は三度ある。
その日は三度目じゃないだろう。
まぁ そうなんですけど・・・
やっぱり週始めは鬼門なんですよね。
それがですね~
言い訳に聞こえるかもしれませんが、その日はまったく飲む予定ではなかったんです。
実は月に1~2度出張で東京へ来る某九州の捜査でお付き合いがある方がいるんですよ。その彼に新しく制作したものを情報がてらメールで案内したんです。そしたら彼は週始めの午前中に東京入りしていたんです。
速攻でメッセンジャーに返信が届いたんですよ。
それで結構内容がいいですね。とまぁここまではよかったんです。その後の内容が今夜時間あるんでどこかで一献行きませんか?
時間もあったし今年まだお会いしていなかったので一献いったわけなんです。
話も盛り上がって怪奇系の情報交換もいくつか話しました。来月は怪奇情報をもって新しい捜査に一緒に行く事になったんです。
そのあとショットバーで軽く1杯飲んでお開きでした。それで彼に挨拶して帰路についたんです。
じゃよかったじゃないか。
すんなり帰ったんだろ。
そこまでは上出来だったんですが、帰路の途中で怪奇にやられました。自ら怪奇に飛び込んだようなもんです。やはり週始めは鬼門です。
店のドアをあけたらミニスカのママが一人だけで暇そうにしてたんです。お客さんはまだ誰もいませんでした。それでカウンターに座ってママと飲みながら世間話をしてたんです。カウンターの下から数日遅れだけどってバレンタインチョコをもらってしまいました。
義理でも~なんとなくウレシくなるもんですね。まぁそれが怪奇へのプロローグだったわけす。
その後はお客さんも増えてきて怪奇な雰囲気が本格覚醒につながっていったんです。
まったく仕方のないヤツだな~
長年の捜査の感とでも言えばいいんでしょうか、中途半端な時間に家に帰ると大怪奇が発生する可能性があったので時間調整が必要になったんです。
まだ完全に裏が取れてないんですが、あのまま帰ってしまえば大怪奇になったのは間違いないとSRIでは考えています。
捜査の感ってやつか。
所長も同じ見解なんだな。
そうです。
やはり未然に怪奇を防ぐしっかりした戦略が大事ですね。
怪奇になってそれを受け入れるより怪奇にしないことが重要です。
それが分かっていながら怪奇になってしまう。今後の課題が明確なんですが・・・
すけさん~ それじゃ
また怪奇になってしまいそうじゃないか
町田警部のおっしゃる通りです。
今後の捜査活動に支障が出てでからでは遅いので再起動して日々にあたります。
そうだな~
まぁ ともかく怪奇に近づかない方がいいだろ。
所長にもスケさんが怪奇に近づかないよう話しておくよ。
町田警部 ありがとうございます。
まちがいなく週始め以外は怪奇に近づいていません。
しかし付き合いもあったりするので、怪奇の予兆を察知する気持ちをもっと持たないといけませんね。
今週末は、捜査関係で数年ぶりにお会いする方と食事をするので怪奇予兆の能力を意識して実践してみます。
すけさん~
四度あることは五度あるからな。
お前さん ミイラ取りがミイラにならないように。
今日の仕事は終わったんだろ。絶対まっすぐ帰るんだそ。
はい 今日は大丈夫です。
帰ります。お疲れ様でした。