CIS首脳会談より映された諸ポイント | ソ連風来坊のブログ

ソ連風来坊のブログ

台湾出身の一匹狼、旧ソ連陣営と東アジアを報道

今月中旬、トルクメニスタンの首都アシガバードで行われたCIS諸国の元首会談はCIS各界のメディアに盛大に報道され、各国の動きがCISの現状を語っていた。

 

ソ連崩壊後、バルト三ヶ国を除外し、元の12個加盟共和国はCISを結成したが、後に二ヶ国の脱退によって今回は国連の代表を含めて11ヶ所の代表が集まった。

 

グルジア(ジョージア)は、ロシアとの領土紛争を口実に脱退したほか、ウクライナは騒乱発生後、ロシアとの仲が悪化して敵対状態が続いたため、CISに関する会議は一切不参加する姿勢を示した。今年の大統領選挙によって政権交代が実現したものの、諸問題が解決しない限り好転する見込みもない。したがって新しく当選したゼレンスキー大統領宛てに主催国の要請書が届いたが、相変わらずウクライナ当局が出席しないことにした。

 

不仲の現状はロシアとウクライナに止まらず、カフカズ(コーカサス)地方の元首が会議で相手に対する不満を表した:

 

会談中、アゼルバイジャン大統領は“今年は対ファシズム戦勝75周年の節目、それなのに、アルメニアはファシズムの手下を務めた裏切り者アルチュニャン(Гарегин Тер-Арутюнян)の銅像を建てるなんて、皮肉で残念でならない”と、アルメニアを非難した。

 

これに対してアルメニア総理は“我々はいつも客観的な目で歴史を見ている。残念ながらアゼルバイジャン当局の視野こそ主観過ぎて狭すぎる”と反論した。 

 

ソ連崩壊直後は激戦していたアゼルバイジャンとアルメニア、宿敵同士同然で今までも仲が良くならない。大きな衝突を避けた今日でも互いに指摘しあい、口論を交わすことが日常茶飯事になっている。 

 

プーチン大統領はシリアの現状について見解を示したほか、対立がより激しくなった西側の、ロシアに対する策略を予測した。具体的に言うと、米帝が何時かは日本や韓国でロシアを相手に新型ミサイルを設置するかもしれない。

 

今回の元首会議で具体的な成果と言えば、ロシアと中央アジアの連携がもっと緊密になったことだ。上半期に限ってロシアとウズベキスタンの物流量が11%ほど増えたほか、ウズベキスタンはロシアが主導するユーラシア経済連合に加盟する意思を示した。

 

一方、トルクメニスタンはロシア製の高級自動車アウルス(Aurus)を輸入することに決まり、ロシアとの交流と連携をもっと活発化する方針を固めた。今年に限ってロシアとトルクメニスタンの物流量が60%ほど伸びた。両国元首は今後の協力と交流をもっと着実化させるようと、楽観的に期待している。

 

今年七月、シリーズの記事で“ロシア人は騎馬民族”と書いた。今回のCIS首脳会談の様子を見るとなおさら確信するようになった。ソ連であれCISであろ、主なメンバーは騎馬民族国家。ロシアは盟主になり、中央アジア諸国はその有力な支援者であるように、雄大なユーラシアを支配している。

 

参考した資料はこちら:

https://www.1tv.ru/news/2019-10-11/373800-v_ashhabade_prohodit_sovet_glav_sng 

http://kremlin.ru/events/president/news/61779 

https://turkmenportal.com/blog/22282/berdymuhamedov-i-putin  

http://www.news-asia.ru/view/tm/12891 

http://www.news-asia.ru/view/uz/12899

 

応援、宜しくお願いします:

にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ
にほんブログ村