春の夜に、ふと見上げた先に見えるようで見えそうににない月あかり
もどかしいほどに緩く流れる薄雲のその向こう側には、記憶の中の笑顔にも似た優しい月の光があるのだろう。
昼間に垣間見たほころびかけた枝先のつぼみも、あの今にも白い歯を見せて零れそうな吐息交じりの唇を思い出させてくれていた。
季節の変化をこじつけるように、この胸をざわつかせるのは、今でも愛しい君だけのようだ。
「ねえ・・・君はどこにいる?・・・ジュンスーーーーーーーーーーーーーどこだーーーーーーっ!」
ふと、叫んでみたくなった俺は、叫んだあとブルっと身体を震わせた。
「は~い、ここだよ。もっと早く歩けよ。コンビニまであと少しだからさ」
そうだった・・・、いつの間にあんなに先を歩いてるんだ?!
「ジュンス、歩くの早いんだよ~待ってよ~」
すっかり忘れていた間抜けな俺。
コンビニに行く途中だったんだっけ・・・てへぺろ
「ほら~早く~」
その声に俺は少し前かがみになって走り出した。
笑顔の優しい君に向かって。
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アンニョン♡
桜の花にはすごくたくさんの種類があるんですね。
夜桜
めでたいな