私の場合は心不全治療にいろいろ壁があるようです。

入院中に受けたエコー検査の結果では駆出率は47パーセントに低下してました。
去年のCrt-d植え込み後のエコーの結果では駆出率は確か67パーセントだったので一年でこんなに低下することあるかな、と聞いてみました。

説明によると、ふつう駆出率というのは決まったポイントの数値を計算式に当てはめて算出するものなんだけど、それは心臓の筋肉が均一に機能している状態を想定した計算式で、私の場合には当てはまらない、ということでした。
私の場合は機能の良い部分と低下している部分がまだら状なんだそうですね。
つまり、この一年で数値が低下した、と言うより、そもそも1年前から駆出率67%もなかった、ということみたい。
それプラス、肥大型心筋症のため心室内腔が狭いので一回一回の脈で拍出できる血液がかなり少ないため(これは心カテでより精査してみたみたい)こんな重症な心不全状態になっている、とのこと。

ただし肥大型心筋症のご多分に漏れず、私の場合も収縮能は水準を保っているため悪化してもすぐには気づかれにくいんですね・・・。

そのため、大多数の心不全の原因である収縮不全はほぼなく、拡張不全からくる心不全だそうです。
収縮不全についての治療はたくさんの治療があり、実際に効果も上がっているようですが、拡張不全についてはこれまでの医療ではほとんど注目されておらず、これといった治療法がないのが現状だそうです。
診断名としては便宜上「拡張相肥大型心筋症」となりますが、私はまだ心室の筋肉が厚いので、厳密な意味では違うようです。
病態としては拡張型心筋症様というよりは現時点では拘束型心筋症(http://www.nanbyou.or.jp/entry/100)とほぼ同様、ということになりますね。

そのため、心不全がこれ以上悪化したときの対処法がだいぶ限られてしまいます。
拡張型心筋症の方達の場合、心臓の筋肉が伸びてしまっているため容量が大きいので人工補助心臓を植え込めば劇的に症状を改善できるのですが、私の場合は人工補助心臓を入れても意味がないそうです。
人工補助心臓で無理矢理心臓をしっかり拍動させたところで容量が小さいので送り出せる血は今より多くはならないそう。

ちなみに、ペースメーカーと人工補助心臓の違いはものすごく単純化すると、ペースメーカーは『心臓に動けという指令を出し心臓に自力で一拍打たせる』、人工補助心臓は『外からの力で心臓を無理矢理動かす』、ということみたい。
まあ、Drからみたらさすがに雑すぎてつっこまれるかもな解釈だと思うけど。
ペースメーカーは心不全については元々の心臓のポテンシャルを越えることはなく、人工補助心臓は治療がはまるタイプの人だと心臓のポテンシャルが低くても劇的効果がみられる、ということですね。

そんなわけで、現状の医療だと心不全が悪化したら私の場合は強心剤の持続点滴になるようです。
これは主治医からはまだ直接はいわれてないけど、移植コーディネーターさんから教わりました。
強心剤って外来じゃできない治療だし、もしや外泊はおろか外出もできないんじゃ・・・、とおそるおそる聞いてみるとやっぱり一度この治療が始まると病院からは一歩もでれない、とのこと。
そうすると一度ステータス1にあがると移植が行われるまでの待ち期間5~6年ほど入院しっぱなし、ってことになりますね・・・。

先生からは
「とりあえず、現時点ではできる治療は限られているけど、登録だけは保険の意味も込めて今の内にしておいて、なるべく長期間現状維持をできるようにして、人工補助心臓適応状態になったら人工補助心臓を植え込む、ということもできるし、もしくは待っている内に何か効果のある新しい治療ができるかもしれないし」
とのこと。
まあ、IPS細胞みたいな医療の劇的な進歩が見込める世紀の大発見がないともいえないし、何か移植以外の治療法が見つかったらいいなあ(移植後あれこれを考えるとほかの治療法があればそれを選択しに入れて移植を先延ばしにしたいのが本音です・・・)、ととりあえず祈っておこうかと思います。