僕は、晴れて自由の身となったわけですが、彼女は違います
僕が、元交際相手の女性と別れた日の翌日、かなり落ち込んでいた僕に電話をしてくれました
話すようになって初めての電話が、よりによって一番落ち込んでいる時とは、情けない話です
でも、それが嬉しかったんですよね
電話口で泣いている僕に向かって「泣いてても仕方ないじゃない。もっと良い人いるよ?」と言った彼女に思わず「じゃあ、貴女がずっと一緒に居てくれるんですか?」って答えてしまったのは反省しかありません
仮にも恋人の居る方に言うセリフではありませんが、自棄になっていたのです
次に電話をしたのが2日後です
僕も落ち着きを取り戻し、彼女との電話を楽しく思っていました
もちろん、元交際相手さんから連絡が来たら、そちらを優先してもらいましたが……
そんなこんなで1週間くらい経った頃に、寝落ちしてしまったときに、思わず言ってしまいました
「……大好きです」
聞こえたとしても、かなり小さい声で言ったので、ほぼ100%聞かれていないと油断してしました
ですが、翌日に「そらさん、私、仮にも付き合ってる人がいるんですよ?」
まったく怒ってなどいない声で、やんわりと指摘されました
恥ずかしさのあまり、顔から火が出る思いでした
ほとんど時期を同じくして、彼女の中で元交際相手さんに対する不満が爆発していました
自分ばかりを縛り、奔放に生きる彼に対し、将来の不安や、自分に対する気持ちの所在が分からなくなっていたのです
先述の通り、彼は富裕層の家庭に生まれ、プライドもある人です
僕のような中の下の環境で育ってきた人間とは考え方も違うのでしょう
だから僕は彼を否定することはできませんでした
ただ、自分だったらどうするかを彼女に伝えました
気付くと、毎日電話している僕たち
相談にのっているつもりだったのに、いつの間にか自分をアピールし
いつの間にか自分を好きになって欲しいと思ってしまっていました
