8/16日経朝刊
日本、外需頼みの高成長
4~6月のGDP速報値で前期比+1.5%、年率換算で+6.0%
GDP(日本全体の生み出す付加価値、もうけ)が上向くのは良いニュース。
前の3か月と比較してどれだけ増えたかであるため、前期に特殊要因がなかったかは留意。
半導体供給不足解消による自動車輸出とインバウンド(輸出扱い)の伸長による外需が牽引とのこと。
自動車輸出量が好調なのか、量は微増で為替影響による円ベースの押し上げがあったのかが不明。
後者であれば、実質的には実力ではなく市況影響。
半導体自体の需要は当分鈍く、半導体製造装置の輸出も低迷するようなので、
日経のタイトル通り、日本の産業の活力による成長とは言えないのかもしれない。
GDPを三面等価の支出で見れば、個人消費が半数。
人口減を考慮すれば、同程度のGDPを維持するためには政府支出の増か。
分配側面から見れば、雇用者報酬が個人消費の源であることから、
企業の余剰を雇用者報酬にシフトさせることで政府支出に頼らずとも維持できる可能性あり。
その点、賃上げ促進税制は評価できるが、一過性。根本的には、株主(特に海外株主)への利潤の流出を防ぎ、
国内還流する制度設計が少子高齢化を迎える日本の経済規模を守るためには必要では。
