雨が降り出した。



電車に乗った。



なんとも言えない…

鼻をつく異臭に

思わず息を止めた。




息を止めると苦しくて、

勢いよく息をした。




異臭が勢いよく私の中に入りこんできた。




降りる駅はまだまだ先。

窓の開かない電車。



異臭は車内に充満し、

降り始めた雨の湿度でまとわりつく。




吐きそう…




持ってたタオルで顔を覆った。



柔軟剤の柔らかな香りに救われた。



今はただ

降りる駅が待ち遠しい。