私の実家のお墓は村はずれにあります。
今は20件ほどの小さな集落の墓地です。
自分の家のご先祖様にはお参りしたあと。
全てのお墓が見渡せる場所に立ったとき、
ある思いがわきあがってきました。
ここに眠る人たちは皆、
両親や弟たちが暮らすこの地で
暮らしてきたんだな、
そして今もこの地に葬られているんだな・・
この地を今も見つめているんだろうか。
なのでこの地に眠る、
私の故郷の村を支えてきてくれた
ご先祖様たちに向けて、
感謝の気持ちを伝えました。
村を見守ってくれてありがとう。
この地に住まう両親や血縁を
元気に過ごさせてもらいありがとう。
私にとってこの土地は、
自然の美しさや幸福な記憶もありますが、
苦い思い出も多いので、
思い出す時は微妙なものを含みます。
でもこのときはただ、
感謝や先人への敬意が湧きあがりました。
そうしたら喜んでもらえたようで、
大きな幸福感を受けとりました。
自分のご先祖でない家からも、
暖かいものをいただけるとは
思わなかったので、嬉しい驚きでした。
このとき自分はこの地と
つながっているのだと思いました。
どんな感情を持とうと関係なく。
自分を育んだこの地を通して、
全てものもが繋がっているのだと。
自分を愛するとき、
この地も愛されている。
この地に眠る人びとも、
その末裔も愛し、
そして自分も愛されている。
この世の中は全てがひとつ。
愛の世界はいつでもそばにあるのだと。
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