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MCの内田さんが登場して、5分程のスピーチがありました。

今日のこのイベントの様子が、1029日の「FLiPLiPS」で放送されるということです。

平日の昼間ですが、聴ける方は聞いてみてください。



内田さんが袖に戻られた後、充さんと都さんが揃って登場しました。

充さんはトークイベント時のシャツのボタンをしめ、白いザックリ編みのストールを首に巻いての登場でした。




ミニライブの一曲目は「エンドロール」

都さんのキーボードだけで詩うエンドロールは、いつもライブで聴いているものとは全然違う雰囲気にアレンジされていました。テンポもいつもより遅く、一言一言を噛み締めるように詩う充さん。いつもはあまり見ない譜面台をしきりにみていたのは、充さんご本人もいつもとは全然違う曲に聴こえていたということでした。

「いつも聴こえてくるギターとベースとドラムの音がないだけで、心細い」って言っていました。
3人の怨念やな。俺らも神戸行きたかったのにって」とも言っていました。
SOPHIA2/5でお送りしています」というのは都さん。



一曲目を終えたところで、充さんは都さんに「10秒だけつないでて」と言い残してステージからはけていきました。

その間、都さんは突然「元気ですか!?」と何故かアントニオ猪木のモノマネ。「全然似てないって」とセリフツッコミも入れていました。


戻ってきた充さんは、首に巻いていたストールを取り、上着のボタンをまた外しての再登場。どうやら後ろに下がってくるストールが気になって仕方なかった様子です。

そう言えば、エンドロールを詩っている間、しきりに首を気にしていました。




二曲目は「Kissinng blue memories

河口湖の月の光で都さんと充さん二人で演奏した曲アレンジに、今日はスペシャルゲストが加わります。

NYからこのイベントの為だけに駆け付けてくれたチェリストの松本エルさんです。

松本さんとは打ち合わせ、音合わせをする時間がなくて、今日この会場で久しぶりの再会をしたとのこと。


今回のセッションも事前に録音した楽曲をお渡しして、アレンジは松本さんにお任せということでした。

それでも、バッチリ充さん&都さんの演奏に合わせる所は流石プロですね。

私は耳がそれ程良くないので、音について細かいことは分かりませんが、チェロの音が加わると、また楽曲の印象がガラっと変わって素敵な曲に生まれ変わっていました。

サビの部分で弦を弾いているのが印象的でした。




最後の曲は「like forever

神戸で詩うならば、きっとこの曲は外せないだろうなと思っていました。

ここでもう一人のゲストが登場。

SOPHIAnsの間では有名人である影絵師のヤマダダイスケさんです。

今日のこの公演の為に影絵も新作のものを準備してくれていて、素敵な虹が印象的な影絵でした。


この4人は震災直前に行われたRe-Styleイベントでも1曲限りの演奏を披露したスペシャルメンバーです。私はこのイベントには参加出来なかったので、この4人がまた集結した場所に居られたことを本当に幸せだと思います。

普段からこの曲を聴くと泣けて仕方ないのに、心地よいチェロの低音と優しい影絵を見ていたら、胸が熱くなって込み上げてくるものがありました。

本当に温かい優しいスペシャルに相応しい一曲でした。




曲が終わった後、充さんは「生きるということを見直して、それを音楽に封じ込めメッセージしていくのが命題だ」と仰っていました。

都さんは「薬の副作用で手の痺れがあったので、また楽器が弾けるか不安だった」と本音を語られ、「でもまた演奏出来ることが嬉しい。今も病気と闘っている方もこの中にはいらっしゃるかもしれませんが、お互い出来れば笑顔で頑張って行きましょう」と力強いメッセージを下さいました。

充さんのメッセージ「生きている今を大切にしましょう」これが、このイベントの全てを集約しているなと感じました。




こうして約45分間のライブイベントも終わりましたが、都さんはこの後著書「ガンでもくじけない」を購入した方にサインを書きますと言って物販ブースへ登場されました。私も並びましたが少々出遅れ、列の少し前で本は完売してしまいました。が、都さんは並んでくれた全員とせめて握手させてくださいと、本が完売した後も一人ひとりと丁寧に握手をして下さいました。

ずっと直接都さんに伝えたかったことを伝えられて、本当に嬉しかったです。力強い握手と都さんの笑顔にパワーを貰って家路につきました。




レポートは以上です。

思いのほか長くなりましたが、最後までお付き合いいただいた皆様、読んで頂いてありがとうございました




























ここで今までずっと空いていた空席が埋まります。

内田さんの紹介を受け、兵庫県立美術館の館長、蓑豊さんがステージに登場され、ここからはリリー・オンコロジー・オン・キャンンバス第2回コンテスト受賞作品が紹介されます。



当日受け取った冊子の中にも受賞作品が掲載されていましたが、ステージのスクリーンに特別賞を受賞した絵画が1枚、写真が1枚映し出され、それぞれの受賞者のエッセイが一部抜粋されて内田さんに朗読されました。



受賞作品を見ながら、都さんはご自身も復活をテーマに闘病していたと言っていました。

「武道館で復活して、(ステージが)愛しいし、先程行ったことと矛盾してますけど、『これで死んでもいい』と思いました。何も考えずに生きている人よりも、短命かもしれませんが、濃い人生を送ることが出来ると思います」



充さんの感想は、このように表現する場所を設けることが素晴らしいと述べていました。

「表現することは生きることだと思います。能動的に生きないと、時間はほっといても流れます」

そして、9月に出演された朗読劇「100歳の少年と12通の手紙」のことを持ち出されて、「人生は神様から貰ったものだと思われがちですが、人生は神様から借りているんです。だからいずれ、借りた命は返さないといけません。神様から借りた人生をいかに色彩豊かに変えていくか。6色の色鉛筆を12色、24色、36色と如何に増やしていくか、表現し続けることが大切だと思います」

と仰っていました。



ここでまた大西教授が感想を述べられるのですが、

「このお二人は深いです。専門家が言うから間違いないですよ。私もメモを取っていますが、今日のお二人の言葉を覚えて帰ってくださいね」

と仰っていてましたが、大西教授はこの日ずっとこの言葉を言い続けていました。



トークイベントもそろそろ佳境というところで、最後に今日の感想を一人ずつに聞いていきます。

まずは蓑館長から「今日は来て良かったです。深い話が聞けて幸せです」という感想がありました。

次に「生きるということを大切にしているお二人の話を聞いて感動しています。この絆は凄いと思いました。これからも末永く仲良く活動して貰いたいと思います」という大西教授からの感想。



3人目は都さん。

「最後ですがもう少し話してもいいですか? 必ず検診に行って貰いたいです。確かに見つかったら怖いですし、年齢や病気の種類にもよりますが、早ければ治る可能性の高い病気です。僕は寛解するまでに8回抗がん剤を打ちましたが、寛解後は抗がん剤の保険が降りないんです。ぶっちゃけ物凄い金額が毎月かかっています。これは喫煙者の方をどうこう言っているわけじゃないんですけど、禁煙には保険が降りるのに、癌の寛解後の治療には保険が降りないのはどうしてかな? と思います。国の保険制度がもっと整備されるようになればと思います」

この感想は、実際に今癌と闘っている都さんだからこそ伝えられる言葉だと思います。実際、私自身癌保険には入ってますけど、寛解後、完治後どれくらいお金がかかるのか、保障がどれくらいあるのか等全然分かっていないことが多いことに気付きました。



最後は充さん。

「人生を満喫するためにも、余すことなく生きていることを毎日確認して生きていますが、もしも自分が病気になった時は取り乱さず、その時に出来ることをして、周りにも助けてもらいながら生きていきたいと思います」



充さんの感想を以て、第一部のイベントは終了しました。

ミニライブまでの休憩時間は15分。

その間、会場内ではリリー・オンコロジー・オン・キャンバスの第二回コンテスト授賞式の様子が映し出されていました。