小説 販売中 | デペイズマンの蜃気楼

デペイズマンの蜃気楼

日々の想った事、出会い、出来事などなどをエッセイのように綴りたいなと。
時折偏見を乱心のように無心に語ります。

ユファは空を見上げた


呼吸を緩やかに

穏やかに制止してみると

世界の振動は震えをやめて

雲の緩やかな流れを見る事ができる


寒い空のキャンバスだと

雲がとても綺麗で

まるで翼を広げた鳳凰のようだ


空は四季で笑顔を変えて

たったの一度だって同じ表情を見せない


今日見た空は

今日のうちに終わりを告げて

今見る空は

今のうちに終わりを告げる

明日の空は

また違う綺麗な雲で

次の空は

今にさよならを囁くように

形を変える雲が

風に抱かれて明日に消える


何度も何度もそんな空

何度も何度もそんな雲

何度も何度も四つの季節を

何度も何度も空は彩った


1日

1日と

ちょっとだけ空が近づく


結べなかったオッコルムを

スルリと結んで


小説「轍に咲く双子の花」

原案 朴英二

作 金哲義


Mayホームページにて販売中


http://may1993.syncl.jp/index.php?p=custom&id=19745000


{7DE5A862-9893-4FBE-AC75-D37E09ECEA7A}