硬いサナギ -2ページ目

硬いサナギ

雑念の受け皿として使わせていただく。
いつかここを出る時が来ることを願いながら
ここに留まらせていただきます。

打ち立てた目標。育ててきた、温めてきた想い。信じてきた人。あてにしてきた信念。

それらは脆く、あっけなく崩れ落ちた。跡形もなく。


今日は四月馬鹿。いっそすべて嘘であることを願う。

良いことも悪いことも。起きてしまったことも、拭いきれない予感も。


今日見上げた空は、俺のすべてを照らし出して、溶かして、どこかへ葬り去った。

めちゃくちゃ晴れてて気持ちよかった。希望に満ちた、満点の空だった。


もう時が来た。決断しなくてはならない。

切り捨てるもの、抱え続けるもの。忘れるべきもの。忘れてはいけないこと。

もう分けてしまわなければいけない。

じゃなきゃ前へ進めない。進めなければ、俺はもう終わりだ。


ヒイロが、刹那がしたように、矛盾を抱えつつも、やりきらなければ。

進むところまで進んだとき、やりきったとき、その姿はきっと、

何よりも鮮やかで、純粋で、美しいんだろう。


別れを告げる。彼女に。自分自身に。

両儀式が言ったように、「俺は弱い俺を殺す。」


俺から離れたもの、離れていった人たち。俺に幻滅して、切り捨てて、見限った人々。

彼らにどうこう言うのはもうやめだ。

進む。


きれいごとじゃない。もうその時だ。

自分を納得させて、信念を血肉にして、死の輪郭を捉えるまでやりぬく。


自己変革。俺の座右の銘にふさわしい言葉だ。

自分自身との最終決戦。勝利と敗北の次元ではない、真の勝利者に。人生の勝利者になるために。


彼女のこと。

もう潮時だ。忘れることはできなくても、片隅にしまって進む。

うじうじしてられない。時間はそうない。


一歩一歩、踏みしめて。


かけがえのないもの。俺にもある。

腐りきった俺にも、まだ光はある。希望がある。永遠に。


やり直しても良いんだ。今度はひとりぼっちでも。

俺には俺がいる。ずっと見つめてきた自分自身が。

内面への道の中で出会った。親友が。


終わりのない営みへ限りを尽くす日々を過ごしたあと、

きっと過去の自分は、今のおれを励まして、背中を押してくれるはず。


立ち止まる必要なんかなかった。

考え込む必要なんてなかったんだ。

俺にはいつも希望に満ちた、栄光の一本道がある。

孤独なけものみちが。


生きるために行く、進み続けるために生きる。

この弁証法的な連関に支えられた生の指針。

生きる。進む。俺の道。