【映画】最強のふたり【ネタバレあり】 | +++ 三度のメシより ~腐女子の萌え語り +++

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最強のふたり

トガニを観に行った「新宿武蔵野館」。
予告編を観た時から気になってた作品でつ。


実話をもとに作られた作品だそうですね。


重いテーマだと思うんですが、
随所に笑いどころを盛り込んであり、
ともすれば沈みがちな雰囲気を吹き飛ばすほどの
作品でした。


自分もそうなんだけど、
障害者の方への接し方? けっこう悩んでしまいます。
でも、この映画を観てると、
フィリップの気持ちもよくわかった。
みんなが自分を腫れ物に触るように、
特別扱いしてくる。
当然、身体の自由がきかないのだから
手助けなしには生きられない。
だけど、それだけが必要ってことじゃないんだよな。

夜中に発作おきて、過呼吸みたいになってるフィリップに
ドリスが優しく、「大丈夫、ゆっくり深呼吸して」って言うの。
そっと顔を包み込んで優しくね。
特別扱いしてお世話するんじゃないんだよ。
友達として、いたわってる。
障害者だから、とかじゃ決してなくてね。

身体が不自由になった理由を打ち明けるフィリップ。
自分の複雑な生い立ちを打ち明けるドリス。
この二人は、いつしか雇用者と非雇用者の立場ではなく、
真の友情で結ばれたんだと思う。




ドリスのジョークで、
「これは健常者用のチョコだからあげない」ってのがあって。
普通、って言っていいかわからんけど
こゆジョークって怖くて言えんだろ。
でも「面白いだろ」ってさらっと言ってゲラゲラ笑うドリス。
障害者だからと線引きしてない証拠なんだよなー。
今までこんなデリケートなジョーク言ってくる人いなかっただろう。
フィリップが心許して、預けるのも納得だ。

障害者用の車じゃなくて、使ってなかったスポーツカーでかっとばすドリス。
身体に悪いからつって許されてなかった
タバコをすすめるドリス。
ドリスは、フィリップが障害をおったからといってやれなくなったことを
ことごとく体験させてあげる。
同情してとかじゃなくて、人生を楽しむために。



障害のことを気にして、文通相手の女性に
一歩踏み出せないでいるフィリップに、
電話しろだの、会いに行けだのせかすドリス。
性のこととか、恋愛のこととか、
障害者にとってこの手のことはかなりデリケートな問題だ。
フィリップが臆病になるのもわかるんだけど
ドリスはそんなことおかまいなしw。
好きならモノにしろ、押しまくれって。
自分で自分の可能性を閉じてしまうなってことを痛感。



ドリスのためを思って彼を解雇するフィリップ。
だけど、新しい世話人は、彼を笑わせてくれることはなく。
ただ「障害者」として世話するだけ。
そこに、友情はない。
あくまでも非雇用者の立場と感情しかなくて。
日々の生活に、笑うということがどれだけ大切かを
痛感させてくれましたね。
ほんと、つまんないことで笑わせてくれるんだ、ドリスが。
身体が自分の思い通りにならないストレスってさ、
本人じゃなきゃわからんと思う。
それを笑い飛ばせる強さ。
障害者だからといって、行動をあきらめない。
やりたいことをやる、行きたいところに行く。
好きな人に会う。
そんな、普通のことができる幸せ。


ふさぎ込んで扱いづらくなり体調も悪くなったフィリップ。
知らせを受けてかけつけたドリスがどんなに恋しかったか。
そこも、雇用関係でなく、友情があったからこそ。

臆病で一度は逃げ出したフィリップにデートをお膳立てするドリス。
フィリップをほっぽって出て行くドリスw。
必要以上の気遣いや同情をしない素晴らしい人です。



映画の最後は、フィリップをレストランに一人残し
がんばれよーって気を利かすドリスのシーンで終わり。
字幕で、未だ、二人の友情は続いてる、と〆られていました。




正直、フランス映画にあまりいい思い出なくてw。
観た作品にもよるけど、
なんか、マターリしてるよね、フランス映画。
内容によっては眠たくなるw。
久々に観たフランス映画でしたが、素晴らしかったです。


んんんんーーーーーー。
二人の友情は素晴らしかったし、自分も考えさせられる部分
大いにあったんだけど。
映画自体のつくり、最後のシーンはちょっとものたりなかったなー。

フィリップも再婚して子供できたみたいだし、
ドリスも結婚して子供でき、
今二人は別々のところで暮らしてるとのことでしたがなんつかさー。

デート相手との仲を祈りながら歩み去るドリス。
彼女がレストランにきて、楽しそうに会話始めるフィリップ。
ドリスにとっては、もう自分の役目は終わったって思ったんだろうけど。

最後の最後、実際の二人のシーンがちょこっとだけ出てきたんだが、
ドリス、どうやら黒人じゃないのか?
えっと、どうしてキャストを黒人にしたんでしょうか。

ドリスが黒人であり、フィリップとの人種や生活環境の間逆っぷりが
この作品のキモなのかと思ってたんだけど。
それを際立たせるために黒人をキャストにしたのかしら。
うーん、それってなんか、あざとい。

そこんとこも、ちっとモヤモヤが残りました。




ですが。
言葉を選んでいるけど、感動、ってのはちょっと違うんだな俺の場合。
フィリップの立場になって観れば、
ドリスへの感謝を強く感じる。
生きること、人生を楽しまなければもったいない。
それを感じさせてくれる作品。



夏の日テレの恒例チャリティー番組作った人には観てほしい、特に。
偽善でやってっから、視聴者も国民もついてこないんだ。
寄付が集まらないのも、そうゆう、真心とはかけ離れた気持ちを
見抜かれてるからだと思う。
ニセモノはすぐばれる。うすっぺらいから。



自分の今後の人生において、大変勉強になりました。
人生を楽しもう。
一度しかないのだから。





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