『幻の月』元ちとせ
あかいくだものを
がりりと噛みました
濡れたくちびるが
ぬらぬらと光ります
柔らかい布で
体を拭きました
こぼれる雫は
誰の涙でしょうか
幻の月の影を
ぼんやりと眺めています
あらがえぬこの想いに
心はくすぶります
雨が降るまえの
匂いを嗅ぎました
気付かれぬ花が
ひとりで咲いています
咽喉に流れる
水のつめたさ
なだらかな坂の上を
カラカラと歩いています
乾かない髪のままで
何かを冷ますように
幻の月の影が
どこまでもついてきます
鎮まらぬこの想いに
心もあかくなるのです
ワダツミの木/元ちとせ

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元ちとせの唄っている姿と、沖縄・奄美独特の琉球ビブラートを聴くと気持ちが落ち着きます。
『芭蕉布』とか『花』とかの島唄を聴くと落ち着きます。
私もこのビブラートが得意なのです。実は、沖縄出身の人から発声方法を伝授してもらった事があります。
おかげで今では、低音域、高音域どちらでも唄うことが出来るようになりました。
唄い方のコツは、例えば「あかいくだものを」と唄うところを「あぁかぁいぃくぅだぁもぉのぉをぉ」と唄い「ぁぃぅぇぉ」の部分を半音高く唄うと、琉球調に聞こえます。