萎えた心に染みる作品です。

主演は映画「パラサイト」で家政婦の役でインパクトを与えたイ・ジョンウン。


オマージュとは…尊敬、敬意のこと。

オマージュ作品とは…尊敬する作家や作品に影響を受け似た作品を創作すること。また、その創作物。





オマージュ

오마주

2022年5月公開

108分

テイン評価

★★★★☆


  あらすじ

女性映画監督のキム・ジワン(イ・ジョンウン)はここまで泳げればきっと、20万人の動員数があると水泳教室で泳いだ。しかし、映画は興行不振に終わってしまう。

プロデューサーのセヨンと一緒にやっていたが もう、やっていけない状態。映画監督をやめたくはないが切羽詰まる。そんな中、60年前女性映画監督として活躍していたホン・ジェウォンが創作した「女判事」の複製作業をして欲しいとの依頼があった。 

ジワンの家族は映画に関して言わないが 夫サンウ(クォン・ヘヒョ)は他になにもしない彼女に最近良い感じを持っていない。息子ポラム(タン・ジュンサン)は大学生で嫌がりながら母を少し応援する。


ジワンはアルバイトのつもりで始めた仕事だが 途中声や音が消えている上、抜けているフィルムのことが気になってしかたがない。

まずはホン・ジェウォンの娘と会い「女判事」のシナリオ等探してヒントを得ようとするが 作品に関してのものは無く ホン・ジェウォンの手帳と当時に残された写真だけで 作品の行方を探す。


当時一緒に働いていた編集技術オッキとの出会いで上映映画館を探し出した。しかし、どこにもない。


女性映画監督の苦難を自分と照らし合わせる゙シワン。


シワンの焦りは体調を悪くした。結局、夫と息子に助けられて 諦めようとした時、転機が訪れフィルムを探し出せオッキとつなぎ合わせて映画の残りを含めて上映される。



  感想

この作品は映画のなかではシワンのオマージュとなっていますが 本作監督(女性)のオマージュ作品でもあるそうです。いつになっても 女性映画監督はひと目置かれている。そんな気持ちが含まれた映画でした。


この映画は見てもらうことでわかると思います。

別に面白いところとか泣けるというのはありません。

「女判事」を監督した女性監督の立場の苦悩はシワンそのものを表しています。

夫は夢ばかり追うシワンは嫌いだが妻としては心配対象。息子も母親であるシワンをあきれながらカバーする。妻、母親、監督を続けたい。どれだけ女性だからがついてくるのか…

ジワジワなるほど映画でありました。