その後、ツアーの打ち上げがおこなわれることになっていた。
その前に私はニックンさんに呼ばれて2人でセーヌ川の畔を散歩した。
そこは夢のような景色だった。
「さっき、ケビンからメールが来たよ。」
ニックンさんは私にケビン君からきたメッセージを見せてくれる。

“今日のお兄ちゃんかっこよかったよ。ジュンケイさんとのピアノデュオは素敵でした。”

「みんなミナのおかげだよ。今回のこと本当にありがとう。」
(私でなくてニックンさんがよかったんですよ。)
「いつも、僕はミナに助けられてる。これからはこのネックレスに勇気をもらうよ。」

「ケビン君のおかげでもありますから、ケビン君のも作りましょうか?」
「ダメ、本音を言うと僕とミナだけのお揃いがしたいから…ごめん、やきもち焼いちゃった。」
ニックンさんの言葉に心臓が高鳴って…
ドキドキ感を見せないように話をそらす。
「そ、そろそろ打ち上げへ行きましょう。」
私の腕をつかむと王子スマイル全快で
「まだ、行かせてあげないよ。」
ニックンさんはもう少し、このセーヌ川を見よう。と私の肩をそっと抱きよせた。
キラキラ輝く水面を見つめながらニックンさんの体温と耳元で聞こえる息づかい…
ドキドキは早くなるばかりで(まるで恋人同士みたい…)

「ねぇ、ミナ。これからもずっと僕の側に居てくれる?」
「もちろんですよ。みんなの夢を叶えるためにお手伝いしますから、側に居させてください。マネージャーとして…」
「マネージャーとしてかぁ~。寂しいなぁ…」
「家族としても…」
「それもちょっと、不満だなぁ~」
ニックンさんは真剣な眼差しで
「僕はミナともっと特別な関係になりたいのかも」
(えっ!!)その言葉に息が止まってしまう。

「それって」(//∇//)
「ミナ、それはさぁ~。」
ニックンさんはチラッと私を見てつづきの言葉を言おうと口を開こうとしたその時、
チャンソンさんが現れて…
「あれ~。2人ともまだこんなとこいたの?」
ジュノさんも
「もう、先に行ったと思ってた~」
「み、みんな…」
にやりと笑いながらジュンケイさんは
「こんなロマンティックな場所でなにしてたんだい?」
ちょっと残念そうな顔をしながらニックンさんは
「それは秘密だよね。ミナ」(はい)
微笑みながらウヨンさんは
「ミナとニックン兄さんは秘密が多いね。」
変な笑いを浮かべながらテギョンさんは
「俺とも秘密の共有しようぜ、ミナ~」
みんなが私と秘密を作りたいって…
ダメだよ。秘密の共有はミナと僕だけだから。
みんなはわかりきった感じで“はい、はい”と返事をする。
そして、みんなと打ち上げの場所へと歩き出す。
次の目標は世界進出、ワールドツアーだね♪世界の2PMになろー!
と口々に言い合いながらどんどん歩いて行く。
ニックンさんはさりげなく 私の歩幅に合わせて歩いてくれている。

ニックンさんは本当に王子様だと思う。
世界中の人に2PMの…ニックンさんの魅力を伝えなくては…
これからも一生懸命にサポートしていこう。

数メートル離れた先からみんなが私達に声を掛ける。
「ニックン~、ミナ~、遅いぞ~」
「早く、早く~2人とも~」

「ミナ、行こう。」
ニックンさんにきゅっと手を握られて駆け出す。

これからも、みんなの笑顔を守っていかなくちゃ。
そして、ニックンさんの笑顔をたくさん見たい。

キラキラ光るセーヌ川の水面は私達を見守るように静かに美しく輝きを放っていた。

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読んでいただきありがとうございます。
これにてニックン編が終了しました。