そして、あのサプライズからジュノ君は吹っ切れたようにリハビリを再開し日に日に元気になって…
来月には退院できることになった。
激しい動きでなかったらドームコンサートも大丈夫だって。
“みんなから愛をもらったお返しにドームコンサートで愛を返すんだ。”
私は退院のことをチーフマネに連絡する。今までの緊張が解けたみたいで泣きそうになった。
“泣き虫、メイ”
“だって、本当に嬉しくて”

ジュノ君はそっと私の手を握り真剣なまなざしで…
“メイ、俺のためにありがとう。メイのおかげで元気になれた。”
“どうして、俺に優しいの?あまり優しすぎると離れられなくなるよ。
どう責任とってくれるの?”
ジュノ君は私にずっと話しかけてくる。

これからも、ずっとずっと俺の側で笑っていて、俺の命令。でも、他のメンバーの前で笑っちゃダメ!!
みんなメイの笑顔に落ちちゃうとムカつくから…
そして、私の頬を両手ではさみ顔を近づけて
“メイはかわいい、めちゃめちゃかわいい~どうして、そんなにかわいいの?犯罪級”
ん?あやしい…
“ジュノ君、本気で言ってますか?”
“ウソに決まってる。”
“なんて…それもウソ~”
ジュノ君は私の反応を見て楽しそうに笑う。
“やっぱり、メイは面白い~”
また、完全に遊ばれてしまった。
病室に戻る途中で私の頬をツンツン…
“やめてください。”
“やだ~”
前と変わらないやり取りがとっても幸せに感じる。

今度のドームコンサートは最高のステージにするから、メイ俺にほれてもいいよ
そんな会話をしながら私とジュノ君は肩を並べて歩いた。

それから数週間後、ジュノ君は無事退院しドームコンサートの当日がやってくる。
みんなは円陣を組んで
who am I
I am a champion
ドームコンサートがはじまる。ジュノ君のソロでは黄色い光りで埋め尽くされて
ジュノ君本気で幸せそう…
愛されているジュノ君、それが一番のパワーになるんだなって、すごい…
ドームコンサートが幕をおろす。メンバーひとりひとりに声をかけてタオルを手渡す。
ジュノ君が小刻みに揺れている。?
“もしかして、泣いてますか?”
“泣いてないし”
瞳がうるんでるんだけど…
突然、ジュノ君は私をぎゅっと抱きしめてきた。
“黙って抱きしめられてろ!!”
私は素直にそのまま抱きしめられたままで自然と背中に手がまわった。