仕事を依頼する作法 | ONもOFFもあらゆるものに興味を持つ欲張りな人のブログ

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人材紹介会社の事業企画・マーケティング担当。しごと・キャリア・マーケティング・雑誌・ネット・スポーツ・デザインなど関心分野は際限ありませんが「これは」と思った情報を自由奔放に発信してゆきます!新たな気づきや共感・笑いを感じていただければと思います。

仕事を受けた時に、「やらされ感満載」で嫌々取り組むのか、それとも「任されて当然、好機到来!」と意欲的に取り組むのかで結果が大きく違ってくる、というコラムを読んで思うところがあったので、仕事を依頼する側の立場で思うところを書いてみたいと思います。

さて、ある仕事があって誰かにお願いしたい。

そんな仕事に限って、成功するのが難しかったり、面倒だったり、結構な時間がかかったり、関係者やお客さんと交渉や調整をしなければいけなかったり、地味で単純作業が多かったりで、こんなものお願いしたら嫌がられるんじゃないか、と気が引けたり、申し訳ない気持ちになったりする。

でもよーく考えてみよう。
周りを見渡して、そんな派手で楽しくてやる前からワクワクして、成功するのが目に見えているような、一見魅力的な仕事。そんなものあるワケがない。実際、1割、いや5%にも満たないのではないだろうか。第一、成功するのが目に見えている仕事なんて誰がやっても同じなのだから。だから気にせずどんどん依頼すべき。ぎりぎりになればなるほど、ますます頼みづらくなり、結局自分で片付けなければならなくなったり、いわゆる「急発注」という依頼者側ができることなら避けたい乱暴な行為に出ざるをえない。つまり、つまらない遠慮が自分の首を絞めることになる。

仕事を依頼する際は作法のようなものがある。
仕事を受ける側が全力でその仕事に取り組むにはどうすれば良いか?
そこが仕事を依頼する側の腕の見せ所だったりする。
もちろん全てを丁寧に教える必要はないが、受ける側に「なぜこの仕事が自分に任されているのか」という発想力が乏しい場合には、少なくともそれが何なのかを本人に勘付かせる、想像、理解、消化、納得させる工夫が欲しい。

・なぜこの仕事を任せるのか
・何に期待しているのか
・これが成功すると何が生まれるのか
・何がどうなればガッツポーズをして良いのか

といった事が依頼者と受け手で握れているのか、理解がなされているのかが重要。

あとは言葉も大事。「ここを期待しているよ」「これは君になら成功できると思うんだ」「良くがんばってるね」と声をかけてもらって嫌な気持ちになる変わり者はおそらく滅多にいないだろう。

仕事を受けた人間が、ここが曖昧だったり納得感のないまま走り始めても、たぶんずっと徐行運転。よそ見ばかりしている。仮にその仕事自体はそつなく事が運んだとしても次につながらない、成長もない。

「そんなに手とり足とりの必要ないだろう、私に限ってはそんなことはない、周りは黙っていてもついてくるし、「阿吽の呼吸」てやつで言葉なんかいらないのさ」などと思わずに、騙されたと思ってやってみると案外うまくいく。最初は事細かに入念に教えなくてはいけなかったのが、いつの間にか自走できるようになってる。それも結構なスピードで。やがて、仕事を依頼した相手もその作法を身につけ、「上品」な仕事の仕方ができるようになるのだ。